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第598夜:戦後の広三こけし(4)

Kozo_s3509_kao

奥山広三のこけしは好きなこけしの1つである。特に戦後30年代迄の、ちょっと不気味とも思える表情が何とも不思議な魅力を持って惹きつけるのである。こけしが子供の玩具だったとすれば、もっと可愛らしい表情であったほうが売れたのでないかと思うのだが・・・。先週のヤフオクで昭和30年代の広三を入手できたので、また追加して紹介したい。口絵写真は昭和35年の広三の顔。首が長く、頭はくらくらと動く。

Kozo_s34s35_hikaku

写真(2)右(6寸)は昭和34年11月、左(8寸)は35年9月入手の張り紙がある。いつもヤフオクで戦前戦後の保存の良い良品を出品している方の蔵品。保存状態は極美。頭は首の長い緩い嵌め込みで、くらくらと動く。1年弱の違いであるが、描彩には違いも見られる。6寸では、鼻が短く顔のかなり下方に描かれているため、子供っぽい表情になっている。胴の花模様は小寸なのに胴一面を埋めるように11輪も描かれている。通常は上から3輪、3輪、4輪の計10輪である。また、8寸は、胴上下の赤と緑のロクロ線の数が多い。これも通常は、赤の太いロクロ線が上下とも3本ずつなのが、本作では4本になっている。

Kozo_s32_39_hikaku

写真(3)に、これまで入手した昭和30年代のこけしを並べて見た(向かって右端が32年、左端が39年)。第314夜では中央のこけし(本写真では左から2本目)を昭和30年代半ばと推定していたが、今回、34年、35年のこけしが出てきたことで、35年から39年の間かと思っている。但し、この左から2本目のこけしのみ、花の花弁数が4弁なのである。右端の32年作にも赤4弁はあるが、それとは様式が異なる。従って、疑問の残るこけしとなった。なお、真ん中の3本には署名はない。

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