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第609夜:H23年友の会旅行

H23kairyoko_ribon_kokeshi

先週の金曜日(14日)から16日まで、東京こけし友の会の旅行で津軽地方に行ってきた。今回の旅行の目玉は弘前市立博物館に所蔵されている木村弦三コレクションの見学と津軽こけし館で開催されている全国工人フェスティバルへの参加であった。以下、この旅行の報告をしたい。2泊3日の全行程の参加者は14名。私は、正常運行が開始された「はやぶさ」で新青森を目指した。途中の停車駅は大宮、仙台、盛岡だけで、3時間ちょっとで着いてしまった。そこから普通列車で弘前に向かう。ここが今回の旅行の集合場所であった。口絵写真は、参加者の胸を飾った小寸こけし(2寸)で、阿保正文、長谷川優志の両若手工人に作って頂いた。

H23kairyoko_genzo_colle

会場の弘前市立博物館に着いたのは14時過ぎ、館の担当の方より見学に際する注意事項の説明があり、写真撮影は禁止になっていた。従って、残念ながら、肝心のこけしをお見せすることができない。写真(3)の「津軽のこけし」(昭和60年、津軽市立博物館発行)を参照願いたい。写真(2)は見学風景。用意されたテーブルの上に、工人毎にこけしが置かれ、それを各人が手にとって鑑賞している様子。

Tugaruno_kokeshi

今回見た中で一番印象に残ったのは、尺5寸余りの大寸の幸兵衛こけし。このこけしは「津軽のこけし」には掲載されていない。髷の無い丸頭で首の短い猪首、直胴で胴模様はロクロ線のみ。眉太く、目は両瞼の上半分に眼点が描かれ、その表情の鋭さが素晴らしく、他の幸兵衛こけしを圧倒していた。笹森さんにその写しをお願いしてきたので、出来上がったら紹介したい。数の多い盛秀こけしでは、大寸で括れた胴中央に古式達磨を描いたクジラ目のこけしが光っていた。正末昭初と思われる一連のこけし郡の中で、このこけしだけ撫肩であったが、これは大寸物のためだろうか。一筆目の川越謙作のこけしは良く見ると、薄墨で描かれた一筆目の中に濃い墨で眼点が描かれているのが分かる。間宮明太郎のこけしでは表と裏に別の顔が描いてある。また、島津彦作のこけしの木地形態の美しさなど、実際に現物を手にとって見ることで初めて分かったことも多かった。現物を直に見ることの大切さを改めて痛感させられる見学会であった。

H23kairyoko_all

写真(4)は今回の旅行会で入手したこけし23本。伝統的なものから今風のものまで偏らないように購入した。現在作られているこけしの一端が分かるかと思う。詳細は後日掲載の予定。

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コメント

木村弦三コレクションは一度は見てみたいとかねてより思っていました。写真撮影禁止とは大変残念です。写真を含めた旅行会の報告を楽しみにしていたのですが。公立の施設は一般に融通が利かないことが多いですね。以前弘前に旅行した折、コレクションを見学できないか依頼したものの断られた経験があります。今回参加された方々は現物を十分に心ゆくまで堪能されたことでしょう。「津軽のこけし」で我慢します。

投稿: chikomei | 2011年10月17日 (月) 22時57分

chikomei様
コメントありがとうございます。
弘前市立博物館では、こけしはそれほど重要視されておらず、単独の展示会は殆ど開催されず、そのため木村弦三コレクションが一般に展示されることは希のようです。全く、我々にとっては「宝の持ち腐れ」だと思うのですが、如何せん、公的機関なのでどうにもなりません。今回の見学も館長が代わったことで二転三転して、結局写真撮影禁止となったようです。コレクションのこけしには、1本ずつ「J××」の番号が付けてあります。白黒ですが、この番号付きの写真のコピーを貰えるとのことなので、別途紹介できたらと思っています。

投稿: 国恵志堂 | 2011年10月18日 (火) 08時37分

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