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第628夜:巳之助の本人型

Mino_honnin_s20dai_kao4日(日)の夜から、発熱、頭痛、尿意逼迫状態となり、トイレから離れられない状況となってしまった。発熱・頭痛は漸次改善されたが尿意逼迫が続いているため外出も出来ない。このままでは年末の行事にも出席できないため、昨日病院に行ってきた。万一に備えて、車で溲瓶を持参した。検査の結果、ほぼ前立腺炎とのことで薬を出して貰って帰宅した。難儀した尿意逼迫は解消して、久し振りにブログを更新することが出来た。昨日から厳しい寒さが襲ってきた。皆さまも、ご自愛下され。さて、今夜は、11月の友の会例会の入札で入手した巳之助のこけしを紹介したい。口絵写真は、巳之助本人型の表情である。

佐藤巳之助のこけしは、これまでにも数回紹介している。残念ながら、未だ戦前作を入手出来ないため、もっぱら戦後の「たつみ」頒布品が中心であった。「たつみ」の頒布は昭和41年頃からであり、それ以前の巳之助戦後作とは一線を画す。「たつみ」頒布品の評価が高いため、「たつみ」以前の巳之助戦後作はあまり紹介されることもなかったようだ。

Mino_honnin_s20dai

写真(2)は巳之助の本人型(7寸)。戦後の巳之助こけしの集大成とも言える「こけし春秋(NO.76)」の<3>と同手。昭和20年代の中頃の作であろうか。鉋溝のある段肩の白胴に大輪の横菊を2輪描いている。花弁は真っ直ぐ描かれており、斜めに傾けた、所謂肘折菊とはやや違う。何の意図も感じさせない素直な描法が簡素で好ましい。丸い平頭に大きな前髪で横鬢は小さめ。頭頂部の手絡も前髪直後の青点から、6本の赤線が後方に延びているだけ。おとりとした表情は見るものの心を穏やかにしてくれる。「こけし春秋」には昭和46年作の本型の復元作も載っているが、まん丸の頭で甘いだけのこけしになっており、本作の鄙びた味わいとはほど遠いものである。緊張感に溢れた周助型の習作をものにした巳之助には、もはや本作のようなこけしは作れなかったのであろう。

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