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第654夜:ガラ入りの文吉

Bunkiti_35shinari_kao新春3番目に入手したこけしは文吉だった。先週のヤフオクには何種類かの文吉が出品されていたが、「35年と40年の文吉」と「35年の文吉2本」の2種が突出した人気を得ていた。当初は後者の価格が高かったが、やがて前者が逆転し、後者の倍以上の価格になっていた。40年文吉のねっとりとした圧倒的な存在感には強烈に惹きつけられたし、35年文吉の若々しさも捨てがたかった。双方に入札したものの前者は対抗者の価格を超えられず、結果、後者を入手することが出来た。ところで、後者の文吉には気になる点が2つあった。それは・・・。口絵写真は35年文吉の表情アップ。

文吉こけしの「2つの気になる点」。第1は、出品写真では、胴がかなり湾曲して見えたからである。これは写真の歪みかも知れないと思っていた。第2は、出品コメントに「振ると音がなります」とあったこと。これは、頭にガラが入っているということか? その通りガラが入っていた。そのため頭に多少ぐらつきがあるが、それが後で役に立った。ガラ入りと言うと土湯系や弥治郎系が頭に浮かぶが、文吉こけしにガラ入りがあろうとは全く知らなかった。文吉は肘折系とすれば、同じ肘折系の奥山家のこけしにはガラ入りがあるから、何となく納得もするのだが・・・。

Bunkiti_35shinari_hikaku

さて、胴の湾曲はどうか。写真(2)をご覧頂きたい。左端が正面から見たところ。見事に湾曲しており、鑑賞上もちょっと問題が・・・。ところが、この文吉はガラ入りのためか頭が回るのである。で、胴が真っ直ぐなるところまで回して見たのが真ん中の写真。胴模様が半分隠れてしまったが、津軽系には横向き達磨もあることだし、これはこれで良いのではないかと納得した。これなら鑑賞上もさして問題はない。右端は、対になっていたもう1本の文吉。こちらは湾曲が殆どないため正面から胴模様が見られる。但し、前面部が日に焼けて茶色になり、退色もしている。しかも、胴正面下部に節穴もある。この2本、35年作で製作時期に大きな違いはないと思うのだが、ちなみに胴底の署名は、右「文六型 及位 文吉」、左「文六型 及位 文吉作」となっている。

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コメント

傾いてチョット「こんにちは」してる感じが可愛いと思ったり。

シンプルな髪型とびんこがキュート!

胴模様が華やかなのでバランスの関係でしょうか。

にんまりお顔が「一筋縄ではいかないわよ~」と言ってるみたいです。

投稿: ピノ助 | 2012年1月20日 (金) 07時45分

ピノ助様
おはようございます。
今日は朝から雪が降っています。初雪です。
胴が曲がっているのもそれなりに良いのかも知れません。
切れ長の瞳の笑顔の中にも東北乙女の芯の強さを感じますね。

投稿: 国恵志堂 | 2012年1月20日 (金) 08時19分

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