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第652夜:今年の初こけし(弘道34年)

Hiromichi_s42honkei_kao今年初めて入手したこけしが届いた。年初めの「ひやね」入札・即売会に出掛けなかったため、初入手はヤフオクでの落札こけしとなった。ヤフオクでの入手は数枚の写真による判断で決めるため、落札しても実際に原物を見るまでは心配がある。特に保存状態は気がかりである。今回の弘道も写真では胴に若干の退色と水濡れ跡らしきものが見られ、紙包みを開く時には緊張した。結果はOK。軽い退色と水濡れはあったものの致命的なものではなく、頭が嵌め込みでロクロ模様の土湯系では、胴を回すことで鑑賞上全く問題ない状態にすることが出来る。今夜は、その弘道を見て貰いたい。口絵写真はその表情。

昭和33年、34年の弘道は私の追求の的であり、機会がある毎に入手を心掛けている。ところが、この初期弘道こけしで私の手元にあるのは全て古型(赤と黒の返しロクロ模様)で、本型(赤と紫の波線模様)は1本もなかった。年明けのヤフオクでは、この本型の34年作が出ており、これを何とか入手することが出来た。

Hiromichi_s42honkei_hikaku

写真(2)左は33年10月25日作、右は34年2月10日作、そして真ん中の本稿のこけしは34年2月6日作のこけしである。左とは3ヶ月少々、右とは4日の違いしかない。従って、木地形態など全体の雰囲気は右のこけしと良く似ている。左の33年作との大きな違いは頭の形が角張ってきたこと、胴下部の膨らみが大きくなったこと、目がやや中央に寄って、目尻の下がりが少なくなったことくらいであろうか。瞳は左と同様に大きく、上瞼と下瞼の開きは右ほど接近していない。面描、胴模様とも1筆も疎かにせず、力の入ったこけしである。太治郎型のこけしは保存状態も重要である。特に紫と緑線が入る本型では、出来るだけ退色をさせないよう保存には気を付けなければならない。

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コメント

でましたー土湯こけし!
嬉しいです。
弘道さんのこけしはホント美少女ですね~。

下の部分のろくろ模様、初めて見ました。
斜めに入ったデザインが秀逸と思います。

今日は免許更新に行き早く終わったら西田記念館に行こうかと思っていたのですが・・・吾妻おろしが強くめげて帰ってきてしまいました。トホホ。

投稿: ピノ助 | 2012年1月17日 (火) 19時33分

ピノ助様
「吾妻おろし」ですか、寒そうですね。
土湯系本流の湊屋のこけしは、アルカイックスマイルで有名ですが、同じ微笑みでも太治郎型はやや趣が違い、分かり易い微笑みと言えるでしょうか。胴模様も同じロクロ線模様ですが、湊屋は自然の美しさなのに対して、太治郎型は計算された美しさと言えます。このような両極とも言えるようなこけしが並立していたところが土湯系の凄いところなんでしょうね。西田記念館には土湯系のこけしが沢山ありますから、ゆっくりじっくり味わって下さい。

投稿: 国恵志堂 | 2012年1月18日 (水) 08時53分

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