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第640夜:志田栄のこけし

Sakae_kao 正月2日は箱根駅伝を見て過ごすのが恒例となっている。花の2区が歩いて10分くらいの所を通っているので、以前はよく応援に行ったものであるが、今年もTV観戦で済ませてしまった。それにしても東洋大の強さには脱帽である。2位と5分以上の差が付いてしまっては、明日の復路の優勝争いはほぼ決まったも同然である。さて、本年2日目の今夜はちょっと珍しい志田栄のこけしを取り上げる。昨年の友の会の例会入札で入手したものである。口絵写真は、栄こけしの表情である。

志田栄は大正10年、山形県西村山郡西川町大井沢の生まれ、志田五郎八の3男である。昭和9年に小学校卒業し、その後昭和13年より、父について木地修業をした。こけしも作ったというが判然としない。文献での紹介は、「こけし手帖45号」の安孫子春悦氏『大井沢その後』が最初であろうか。安孫子氏が五郎八に注文して送られて来たこけしが栄作であったとのこと。その時のこけしは手帖45号の他、「山形のこけし」280頁に掲載されている。昭和37年のことである。その後、昭和43年頃から一般に流布し、その43年には「ねじめ」でも頒布されており、その写真は「こけし辞典」に掲載されている。栄のこけしは鳴子型のこけしで一側目で、肩の山が高く、胴には「高亀」風の3段の重ね菊を描いている。37年の作は胴が太いが、43年の作は胴が細くなっているとある。

Sakae

写真(2)が本稿の栄こけしで大きさは6寸8分。胴底は鋸挽きである。頭は角張った蕪形であり、胴は細身で「ねじめ」頒布品に近い。父の五郎八は鳴子から来た某工人にこけしを習ったというが、五郎八のこけしは残存数が少なく、鳴子系のどの系列に連なるのか判然としない。本稿のこけしを見る限りでは、胴の3段の重ね菊模様や頭頂部の赤い水引の様式から「高亀」系列を連想させる。一側目の表情は簡素で剛直な雰囲気を持っており、古武士の風貌を思わせる。

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コメント

新年明けましておめでとうございます。
今年も楽しみに読ませていただきます。

投稿: :☆:*・*:☆:*・*:☆: | 2012年1月 2日 (月) 22時45分

☆様
いつもコメントありがとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

投稿: 国恵志堂 | 2012年1月 4日 (水) 17時24分

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