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第679夜:大野栄治のこけし(ピーク期周辺)

Eiji_s30keyaki_kao 3月に入り早くも一週間が経ってしまった。身体の方は一進一退で咳がなかなか抜けず、話す時に咳き込んでしまうのが困る。年とともに回復にも時間がかかるようだ。一週間もブログを更新しないにも拘わらず、毎日130を超えるアクセスを頂いており、ありがたいことだと思っている。ブログの更新も毎日行っている分には良いのだが、一旦滞ってしまうと再開するのにエネルギーがいる。さて、先月の友の会にて、大野栄治のこけしを入手した。栄治の戦後のピーク期近辺のものと思われる、今夜はそれを紹介したい。口絵写真は、その栄治こけしの表情。

家に帰って来て、以前入手した晩年(昭和40年)の栄治こけしと並べてみたら、大きさも形も同一のものであることが分かった。そこで、この2本を比べて見ようと思う。

Eiji_s30keyaki_hikaku

写真(2)の左が昭和40年作で、右が本項のこけし。大きさは尺2分で、頭の横幅が3寸。右は欅材のようで木目が綺麗に出ている。共に、首が回り、頭にはガラが入っている。栄治の梅こけしは胴の表と裏の両方に梅模様が描かれているので、頭を回して両方の模様を楽しむことが出来る。木地形態での違いは、首の部分とその下の胸の部分の膨らみであろうか。本項のこけしの方が首と胸が太めであり、どっしりとした感じを受ける。胴のロクロ線と枝梅模様には、それほどの違いは見られないようだ。頭頂部のロクロ模様は、中心から赤、緑の細線、その周りは大きな紫のロクロ帯となっている。40年作では、この紫が黒に変わっている。本項のこけしではこの前面の紫色が退色しているが、有色の欅材のためかあまり目立たない。この2本を比べて見て、一番の違いは表情だろう。左では、眼点が小さく中央に寄っているが、右では、眼点大きく、左右に開いていて、おおらかでゆったりした表情になっている。なお、眼点は真ん中が白抜きの透かし目となっている。口絵写真で確認願いたい。戦後の栄治こけしは昭和26,7年頃がピークと言われており、その頃のこけしは、頭が横に長い平頭である。それと比べると本項のこけしはやや丸みをおびているので、20年代末から30年代初め頃のものであろう。ピーク期の面影を残した佳品であろう。

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