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第751夜:作蔵型競作

Genji_sakuzo_kao今日は朝から激しい雷雨で少しは涼しくなるかと思ったら、午後からはまた酷暑が戻ってきてしまった。まだまだ暑い夏は続くようだ。さて、7月の友の会例会で、今泉源治さんの作蔵型を入手した。源治さんは当初、浅之助型や由吉型を作っていたのは知っていたが、作蔵型も作っていたとは知らなかった。昭和30年代、土湯の工人には湊屋系列のこけしの製作依頼がかなりあったようだ。そこで、改めて作蔵型のこけしを見てみると5人の工人の作が手元にあった。今夜は、その作蔵型を紹介しよう。口絵写真は、源治さんの作蔵型の表情である。

作蔵こけし発見の経緯については、「こけし手帖(496号)」の『渡辺恒彦こけし復活の軌跡』の中で述べられている。昭和18年8月に佐久間貞義氏が佐久間弥さんから物置から出てきたという5本のこけしを見せられ、その後の研究の結果、作蔵のこけしであることが判明したのである。現在、作蔵こけしはこの5本の他2本の計7本が知られており、天江氏、高久田氏、西田氏、米浪氏、中屋氏が各1本、佐久間氏が2本所蔵されているとある。なお、「こけし古作図譜」には、天江氏、中屋氏、佐久間氏2本の作蔵こけしが掲載されている。

Genji_sakuzo_hikaku

写真(2)に手持ちの作蔵型こけしを示す。左から、渡辺恒彦6寸、渡辺忠蔵5寸4分、西山憲一5寸4分、西山敏彦5寸4分、今泉源治5寸4分である。恒彦の作蔵型は平成元年の第35回全国こけし祭りで文部大臣奨励賞を受賞し、それを記念して作ったもので、西田氏蔵の復元である。忠蔵の作蔵型は佐久間氏蔵の復元か。憲一の作蔵型も佐久間氏の勧めによるというものなので佐久間氏の作蔵(古作図譜<28>)の復元であろう。敏彦は憲一の作蔵型を写した物、また源治の作蔵型も佐久間氏のものであろう。作蔵型では、恒彦が一番熱心に作成したと思われる。忠蔵も自身のレパートリーの1つとして作り続けたが、憲一、源治は一時的なものであった。現在、本格的に作蔵型を作る工人がいないのは何とも寂しいことである。

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