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第756夜:正司さんの吉太郎写し(3)

Masashi_kojima_kao先日、同好のK氏より、長谷川正司さんのこけしが送られてきた。K氏所蔵の吉太郎の写しとのこと。K氏も正司さんのこけしが好みとのことで、写しの作成を頼みたいという話は聞いていた。私が8月に正司さんを訪ねた折にそのことを伝えており、それが実現したものであった。随分と早く出来上がったものだと驚いている。口絵写真はその吉太郎写しの表情である。

Masashi_kojima_hikaku

写真(2)は、左が「原」こけしで右2本がその写し。「原」は昭和15年頃の吉太郎と思われる。当時の吉太郎こけしは、木地描彩が他工人との合作も多いが、この「原」は吉太郎であるようだ。大きさは尺。木地形態では胴下部が微かにすぼまっている。表情は優しく、気品に富んでいる。「こけし鑑賞」の中で鹿間氏が『京の舞姫』と称えている作と同種であろう。「原」はイタヤかも知れないが、正司さんの写しは定番のサワクルミである。正司さん自身の最新作は、全国こけし祭りの入賞作に見るようにかなりきつい表情になっているが、本作は写しであるだけに、「原」の優しさと気品を見事に描ききっている。胴模様の花冠の向かって左側の花弁が3筆で斜めに並んでいるように描かれているのは珍しい。K氏は別の吉太郎の写しも依頼しているとのことで、そちらも楽しみである。

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コメント

こんにちは。

今回の正司さんの移しも見事ですね。

何十年か前に「手帖」で正司さんの、こけしについて書いたことがありますが、その時から変わらずに、良品作りに励む姿勢には頭が下がります。

話は代わりますが、今回ブログにアップした広三作品についてで、また、リンクさせてもらいました。よろしくお願いいたします。

投稿: 木童舎 | 2012年9月13日 (木) 11時24分

木童舎様
ご無沙汰しております。
正司さんは、まだまだ気力充実で頑張っています。
これからも良い作品を作ってくれると期待しています。
リンクの件、了解です。
木童舎様のブログも楽しみにしています。

投稿: 国恵志堂 | 2012年9月13日 (木) 15時26分

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