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第791夜:弘道の本人型(?)

Hiromichi_honnin_kao

今日、17時20分頃、ちょっと大きな地震があり、ちょうど棚に並べていたこけしが倒れて落ちてきた。たまたまパソコンで作業中であったが、動作不能に陥っておりやむなく電源を落としたところ、再起動でエラーが発生し起動できなくなってしまった。どうやら起動用のファイルが壊れてしまったらしい。そのため今まで作っていたデータも使えなくなってしまった。仕方なく、古いパソコンを出してきて、メールとインターネットのみで使っている。何とも情けない話である。さて、昨日は墓参りに行った帰りに、久しぶりに「つどい」に寄ってみた。そこで珍しいこけしを見つけた。一見したところでは弘道のこけしのように見えたが、前髪やカセなど明らかに違うし、胴模様も見慣れたものではない。そこで胴底の署名を見ると、やはり弘道で、昨夜のエジコと同じ書き方であった。こけし界で良く言われる「こけしがこけしを呼ぶ」で、私の目の前に表れたのであろうか・・・。口絵写真は、その弘道こけしの表情である。

Hiromichi_honnin

写真(2)が、今回入手した弘道こけしの全体像である。弘道のこけしは好きなこけしなので、もう40年も見てきたのであるが、このようなこけしは初めてである。弘道こけしは太治郎型であり、顔の表情には時期により多少の変化は見られるものの、波線を使った本型、返しロクロの古型、それに太子型(地蔵型)の3種しかない。平成に入ってからは、違う様式の胴模様も見られるようになったが、昭和の30~40年代にこのような胴模様のこけしが作られていたとは迂闊に知らなかったのである。

Hiromichi_honnin_atama_hika

写真(3)に、同時期の太治郎型(左)と頭部の描彩を比較して見た。最も大きな違いは、前髪とカセであろう。太治郎の前髪は劉海髪と呼ばれるもので横一杯に大きく、カセは一重の最も簡単なもの。それが、この本人型では、前髪は小さく、カセは複雑になっている。また、眉は細く、運筆にアクセントが付いている。目は下瞼を上瞼より長めにし、目尻を上げている。太治郎型としては特徴に乏しいこの時期の顔よりは、遙かに溌剌とした表情になっている。どうしてこのような本人型が生まれたのか、弘道さんに聞いてみたいものである。太治郎型の後継者として衝撃的なデビューをした弘道さんであるが、34年以降、太治郎型にある種の行き詰まりを感じていたのかも知れない。そんな状況を打破する一つの試みとして、このようなこけしが生まれたのかも知れない。弘道さんの思いが結果を出すのは、42年に太治郎古型を復元してからである。

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