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第803夜:新春古品入札(庸吉)

Yokichi_b_kao 鈴木庸吉のこけしは私の好きなこけしの中でも特に惹かれるこけしの1つである。しかし、その庸吉こけしを持つことが出来るとは思いも寄らなかった。庸吉のこけしは20本前後しか残っていないと言われているからである。古品入札で知られる「ひやね」の入札でも2回しか記録がなく、その2点とも所謂C型(面描別人)であった。その庸吉(B型)がヤフオクに出品されたのである。普通なら大変な争奪戦となり、その価格も鰻登りであったと思われる。その庸吉が我が家に来ることになったのは、胴に大きな割れがあったからに他ならないと思う。そのために入札に参加されなかった、あるいはそこそこの価格で降りてしまった愛好家も多かったと思う。今夜は、そんな巡り合わせで入手できた庸吉こけしを紹介したいと思う。口絵写真は、その表情のアップである。

鈴木庸吉とそのこけしの概略については第279夜に記載したので、そちらを参照して貰いたいが、そこでは庸吉こけしはA、B、Cの3つの型に分類されると述べている。先ずは、この3つの型に当てはまるこけしの写真を紹介しよう。

Yokichi_a_fukazawa

写真(1)はA型。昭和14年9月に深澤要氏が庸吉を発見した後、庸吉から送られてきた数本の内の1本で、大きさは8寸1分。「こけしの追求」に掲載。

Yokichi_b_hikaku

写真(2)はB型。菅野新一氏によると、庸吉は昭和14年秋から17年春までに十数本のこけしを作ったという。それと、鹿間時夫氏が16年10月に庸吉を訪ねて五十嵐氏より入手した2本がB型にあたる。左から8寸6分(西田蔵品、15年4月12日に菅野氏より恵与)、8寸5分(鹿間旧蔵、16年10月入手)、尺4分(名和旧蔵、16年)、尺2分(久松旧蔵、15年12月29作)。

Yokichi_c_hikaku

写真(3)はC型。庸吉が17年正月に仙台の鹿間氏を訪ねた折、持参したこけしについて、目鼻は庸吉が鉛筆で下書きをし、その上を娘か誰かが描いたとのこと。これがC型と呼ばれている。左から8寸3分(西田蔵品、17年12月6日に五十嵐木工場より入手)、尺3分(名和旧蔵、17年)、9寸9分(久松旧蔵、17年頃)、8寸4分(米浪旧蔵、16年、ひやね入札品)。特徴は眉・目・鼻の描線が細く、眼点も点状で小さいこと。

次回に続く・・・。

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