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第826夜:勘治型ねまりこ

Takishima_nemari_kanji昨夜は福寿さんのねまりこの話をしたが、今夜はその延長線上で「高勘」の他の工人のねまりこ(勘治型)の話をしたい。高勘の当主だった盛雄さんが勘治型の制作に厳格だったことは先に話した通りであり、血縁以外の弟子筋の工人(柿澤是隆さんや滝島茂さん)は盛雄さんが健在の内は勘治型のこけしを作ることは出来なかった。もっとも、第288夜で紹介したように内緒で勘治型を作っていたようではある。従って、盛雄さんが作っていない勘治型ねまりこを作ることは考えられないことであった。勘治型ねまりこを作るとすれば、福寿さんのねまりこを参考にしたと思われる。口絵写真は、滝島茂さんの勘治型ねまりこの表情である。

Takishima_nemari_hikaku

写真(2)は中央が昨夜紹介した福寿さんのねまりこ(S51)、左が滝島茂さん、右が義一さんの勘治型ねまりこである。滝島さんのねまりこは、おそらく昭和50年代後半の作だろう。これも勘治型こけし同様、収集家の依頼で作ったものと思われる。その際に参考にしたのは福寿さんのねまりこだろう。福寿作に比べて、頭は平頭で肩の山は低く、胴下部は横に大きく広がっている。福寿作を上から押し潰して横に広げたような形態である。胴模様は福寿作と同様の菊模様である。義一さんのねまりこは平成12年作。未だ福寿さんは健在(福寿さんはH13.1逝去)であったが、福寿さんのこけしも継ぐという話になっており、勘治型ねまりこを作ることに支障はなかったであろう。義一作は胴がずんぐりとしており、胴模様も盛雄さんの勘治型(西田勘治型)を引き継いだ菊模様になっている。是隆さんも勘治型ねまりこを作っていると思われるが、確認できていない。

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