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第859夜:「美と系譜のこけし」(岡崎仁治)

Jinji_keifu_kao最近はインターネットのヤフーオークション(ヤフオク)に常時多くのこけしが出品されており、ここから入手することも多い。珍しい戦前ものなどは垂涎の的であるが当然それ相応の対価が必要であり、そうそう入手出来る訳ではない。一方でよく見ていると1000円以下でもなかなか良いこけしが手に入ることもある。今夜の1本も500円で他に入札者が無く手に入ったものである。このこけし、どこかで見たことがあると思っていたが、「こけし 美と系譜」に載っているものと同手のものであった。口絵写真はその表情。

このこけしの作者は岡崎仁治、「美と系譜」の51頁「鳴子系3」の右端に載っているものと同手である。岡崎仁治は昭和4年、鳴子の生まれ。岡崎斉吉の長男である。工人としてよりも商才に長けていたようで斉吉の作風を忠実に継いでいる訳ではない。しかし、「美と系譜」には鹿間氏蔵品が写真掲載されており、その解説では『斉の系統らしく甘美なきれいな作である。』とある。掲載のこけしに関しては、相応の評価があったものと思われる。

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写真(2)左が本項のこけしである。大きさは8寸で「40.6.7」の書込みがある。「美と系譜」掲載品は6寸で、41年1月作とある。ほぼ同時期のもので作風も同じである。整った甘い表情で情味には欠けるが、一般の観光客には受けの良い愛らしいこけしである。実は、私のこけし蒐集の最初の1本は、岡崎仁治のこけし(昭和45年)であった。それは、写真(2)の右のようなものであり、「美と系譜」のものとは表情がかなり違ったものであった。

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