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第884夜:鳴子こけしまつりで入手したこけし

1311ningyo_yoshikazu_ejiko昨日は横浜「人形の家」に鳴子こけしまつりの実演を見に行ったが、そこで入手したこけしを紹介しよう。会場では、購入2000円毎に1回抽選を引くことが出来て、1尺2寸あまりのこけしの他、鳴子の名産品など、空くじなしで当たるようになっており、これも楽しみである。口絵写真は、入手した高橋義一さんのえじこで帽子を脱いだところ。小物ながら凛々しい表情が素晴らしい。実際には写真(3)に示すように帽子を被っている。

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写真(2)は、3回のくじ引きで当たった景品。左からこけし絵ハガキ2枚組、「NARUKO-CHAN]のエコバッグ、鳴子温泉水を使用したミネラル還元水素水(500ml)。空くじ無しが嬉しい。

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写真(3)が、会場で購入したこけし。右から、高橋義一さんの帽子えじこ。径1寸5分。帽子はすっぼり被るのではなく頭の上に乗せるタイプ。頭は嵌め込みで回り、肩にはウテラカシが入り、小寸ながら凝った造りになっている。

右から2本目と3本目は大沼秀顕さんの一筆目竹雄型。最近意欲的に取り組んでいる型で、全国こけし祭りでは東北経済産業局長賞を受賞した。大きさは5寸5分で胴はやや細め。いつも作っているこけしとはやや作り方を変えている。一筆目の温和で柔らかい表情が素晴らしい。

左の2本は柿澤是伸さんの「きかんき娘」。ほぼ一週間前の鳴子訪問の折、是隆さんの新作として見せて貰ったもの。それを是伸さんが早速作ったのだそうだ。せっかくなので、両者のこけしを比較してみることにした。但し、是隆さんは二側目と一側目の2種類を作っているが、是伸さんは未だ二側目の1種類(模様は2種類)のみ。

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写真(4)、(5)は、真ん中2本が是隆さんで、両端が是伸さん。先ず、頭と表情。是隆さんの眉と目は釣り上り気味に、かなり顔の上方に描いている。それに比べ、是伸さんはやや下方。是隆さんからはもっと上の方に描くようにと言われたそうだが、どうも下になってしまうとのこと。鬢は、是隆さんが高勘の古式に則って大きくバッサリと描いているのに対し、是伸さんは小さく纏まっている。また、このこけしの特徴の1つである頬紅の位置が違う。是伸さんのは鬢の下方近くにこじんまりと描かれているので頬紅とは印象がやや違う。やはり是隆さんのように目の下でほんのりとやや大きめに描かれているのが心地良い。

次いで胴模様。是隆さんのは寄せ菊、撫子とも中央に寄っていて、前から全体が見えるように描いているが、是伸さんは胴の横から裏の方まで広がっている。やはり是隆さんは自身が考えた胴模様で構図全体に纏まりがありデザイン的にも優れているようだ。是伸さんはそれを真似て、今回の展示に間に合うように作ったばかりなので仕方ないだろう。この是隆型が今後どのように引き継がれ変化していくのか見守っていきたい。

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