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第914夜:弘道の微笑み(S33~34年概観)

Hiromichi_jizo_s3409_kao

3月になって一週間が経ったが、今年は春の訪れが遅いようだ。とは言え、こけし界も雛祭りが終わり、本格的なシーズンを迎える。2月の友の会例会で、斎藤弘道の34年作太子型を入手した。弘道のこけしと言えば先ずは33年~34年作が代表作としてあげられる。我がこけし収集の起点の1つでもある太治郎型・弘道のこけし、特に33、34年作は機会があれば入手してきた。今回は太子型ではあるが、34年9月作。これで34年作をほぼ網羅できるようになったので、改めて現在ある33年、34年の弘道こけしを眺めてみた。口絵写真は、友の会入手の弘道太子型こけしの表情である。

Hiromichi_jizo_s3409_3men

写真(2)が今回入手の弘道、太子型6寸。胴底には「福島土湯 斎藤弘道 昭和34年9月25日」の署名がある。例会会場で一見した時には、頭にある34年の弘道とはやや異なる印象を受けたものである。34年作と言うと、溌剌とした健康的な微笑みが特徴なのであるが、やや甘いかなという感じである。頭頂部の黒蛇の目から面描全体がやや下がり、眉・目の位置が真ん中に寄っていること、二重瞼の湾曲が少なく、水平に近いこと、鼻が小さくなったことなどが、その要因かと思われる。

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今日は気温は低いようだが太陽がさんさんと降り注ぎ、南側の部屋は温室のように暖かである。そこで、手元にある33年、34年作を出してきて並べてみた。全部で10本である。太治郎型は保存が良いことが条件と考えているので、右2本以外は状態の良いこけしが揃っている。本ブログを始めた2006年の時点では、33年作が1本あるのみであったから、それから8年足らずで何とかここまで増やすことが出来た。こうして改めて眺めてみると感無量である。ここに並べたこけしから見ると、33年10月(右から3本目)から34年6月(左から3本目)あたりまでのものが、ピーク期にあたるのではないかと思われる。

写真(3)右から、①太子型5寸8分「福島土湯 三代目太治郎 斎藤弘道作 昭和33年6月21日」、②本型6寸9分「福島土湯 太治郎孫 斎藤弘道作 昭和33年6月30日」、③古型1尺3分「福島土湯 斎藤弘道作 昭和33年10月25日」、④太子型5寸9分「福島土湯温泉 斎藤弘道作 昭和34年2月6日」、⑤本型1尺「福島土湯 斎藤弘道作 昭和34年2月6日」、⑥古型8寸1分「福島土湯 斎藤弘道作 昭和34年2月10日」、⑦古型1尺「署名なし」34年3月~5月頃か、⑧古型8寸「福島土湯 斎藤弘道作 昭和34年6月1日、⑨太子型6寸「福島土湯 斎藤弘道作 昭和34年9月25日」、⑩古型8寸「福島土湯 斎藤弘道作 昭和34年11月13日」。

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