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第923夜:橘小物(大沼竹雄)

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昨2日は花見に出かけてきた。午後から天気が下り坂との予報があり、満開の見納めかと思ったからである。新橋から愛宕神社の急坂を登って鯉が群れる池に散る桜吹雪を眺め、新宿御苑では満開のソメイヨシノや枝垂桜を満喫し、椿山荘下の神田川沿いの桜並木を散策して、最後は椿山荘でのお花見ブッフェに舌鼓を打った。幸い雨に降られることも無くお花見の1日を満喫することが出来た。これも自由人ならではの特権であろう。帰宅すると、橘コレクションの小物が届いていたので、今日はその中から大沼竹雄の紹介である。口絵写真は、その表情。

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昨日の桜の写真を1枚だけ紹介。新宿御苑の池に垂れる満開のソメイヨシノである。後方のタワービルとのコントラストが面白い。

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写真(2)が本項のこけし。大きさは3寸で、頭は嵌め込みで回すことが出来る。見慣れない胴模様に惹かれて入手。こけし手帖623号の談話会覚書に大沼竹雄が特集されているが、それを見ると掲載写真④の立ち子(植木氏蔵)に顔が似ている。また、これと同時期の写真③のこけしについては次のように解説されている。「写真③も6寸5分、全体に細身である。竹雄の中寸、小寸ではこうしたバランスのこけしが散見される。・・・。胴模様は重ね菊である。たっぷりとした筆致で描かれているようで、いわゆる楷書体時代の線の細い一風変わった菊模様とはかなり異なる。」と。製作時期は昭和5年頃とされている。

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写真(3)左は昭和14,5年、楷書体時代の通信こけしである。小寸物とは言え、こうして比べてみると、こけし手帖での解説で言わんとしていることが良く分かるのである。細身の胴と重ね菊の様式を比べて頂きたい。特に重ね菊の花弁はぼってりと描かれており、また中央部の花芯は2筆で紡錘形に囲んだ中に赤点を1点打ち込んでいて、左の十字形の花芯とは明らかに異なっている。三段の重ね菊の真ん中が胴中央よりやや下方に描かれているのは気にかかるが・・・。

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