第938夜:コウのこけし(戦前)
写真(2)が本項のこけし。大きさは5寸4分、前述のように酒井氏旧蔵品である。胴上部に太い鉋溝が1本あり、その鉋溝の上部は赤で塗られていたようであるがかなり薄くなってしまっている。肩の山は無彩である。頭は頭頂部が平らな平頭。
写真(3)は、コウ作の目安となる頭頂部の髷。
写真(4)に、万之丞作(左)と並べて見た。大きさにかなりの違いがあるが、古色も同じようについて同様の雰囲気である。並べてみても全く違和感は無く、しっくりしている。木地形態から見て、木地は万之丞で、製作時期もほぼ同じで昭和15年前後ではないだろうか。夫婦のこけしとしては、大きさがもう少し接近している方が望ましいが、それは欲というものであろうか。短い期間に良いこけしが入手できたものである。最近はかなりの数の古品が出ているが、鑑賞と言う点から見れば、このくらいの保存状態は欲しいものである。
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