第956夜:北岡のこけしたち
写真(2)(3)に本項のこけしの全体像を示す。大きさは7寸7分。細めの胴に大きな縦長の丸い頭が付いている。写真(3)の胴底のラベルには、「北岡仙吉」とあり、また「英次?」とも書かれている。これより、北岡商店から売られたもので、佐藤英次の作かと考えられていたのであろう。現在では、これは英次ではなく、正吉の古作と思われる。
佐藤正吉の古いこけしは鹿間時夫氏著「こけし襍記」の口絵写真8に大5本と小4本が掲載されており、その解説では小こけしは正吉、大こけしは別人(菊治か)とされている。大は丸鼻で眉と目が離れているが、小は割鼻で眉目は比較的くっ付いていて表情は異なって見える。但し、現在ではいずれも正吉ということになったようだ。なお、この襍記の写真は「Kokeshi Wiki」の佐藤(大原)正吉の項に載っているので、ネットからも見ることができる。正末昭初の作かとされている。
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コメント
やはり周治郎一派、豊治と通じるところがありますね・・・。
投稿: しょ~じ | 2014年8月27日 (水) 19時04分
しょ~じ様
なるほど!
気が付きませんでしたが、言われてみるとそうですね。
目が小さい点が豊治の雰囲気に近いですね。
投稿: 国恵 | 2014年8月27日 (水) 22時07分