第993夜:こけし談話会(正吉・英次)
先ずは、佐藤正吉から。こちらは、左から正末昭初と言われるこけし。まだあまり手慣れた感じはないが、反面迫力のあるこけしである。左端は「こけし襍記」(鹿間時夫著)で紹介された極初期の作と同手か。中央は第956夜で紹介した橘旧蔵品で昭和初期で表情はかなり整っておとなしくなる。右端はそれより後の作か。鬢の頭の位置が次第に下がってきているのが分かる。
こちらは、正吉のピークとも言える昭和4~5年の作。キリッとした切れ長の目で、鬢は頭の位置が眉と目の間位に下がり、そこから下膨れ気味の頬に垂れている。筆太にぼってりと描かれた重ね菊もよくマッチして素晴しい。
北海道の登別に移ってからのこけし。頭に比べて胴が太めとなり、胴上部のロクロ線の代わりに襟が描かれてその脇にも重ね菊が描かれる。ロクロ線は再び紫色となる。右2本は戦後の作。眼の位置が下がり甘い表情になってくる。胴はロクロ線と襟の2種がある。
さて、次は英次である。左2本は正松昭初かと言われる一側目の英次。重ね菊の添え葉の葉元が丸まっている左の方が古いようである。右端は戦後の復元作。戦前作を良く再現しているが、胴がなで肩になっている点が惜しい。
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コメント
ROMってばかりでご無沙汰しております。
目標目前ですが、体調、大丈夫でしょうか。
突然お休みが続いて心配です。
投稿: logos | 2015年2月22日 (日) 09時39分
logos様
ご心配をおかけして申し訳ありません。
先週末より風邪をこじらせたようで臥せっております。
しばらく休養をとれば回復すると思います。
全く、目標達成目前での足踏み、情けない次第です(苦笑)。
お見舞い、ありがとうございました。
投稿: 国恵 | 2015年2月22日 (日) 15時12分