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第1000夜:ステッキこけし(小関幸雄)

Koseki_stick_kao

いよいよ1000夜を迎えた。とうとうここまで来たかという思いである。1000夜が近くなってからは更新が極端に遅くなってしまい牛歩のような歩みであった。ここまで来ればもう急ぐ必要はないということと、その後の計画なども考えていた。もっとも、完結の最終回は1001夜なので、今日はその前夜ということになる。という訳で今夜は特別という訳でもなく、いつも通り筆を進めて行きたい。さて、今夜紹介のこけしは小関幸雄のステッキこけしである。先日、ヤフオクで入手したものである。口絵写真はそのこけしの表情である。

Koseki_stick_3men

今回入手したこけしは、「愛玩鼓楽」241番の現品。鈴木鼓堂氏旧蔵品である。大きさは7寸9分。何とも素朴なこけしで、日本おとぎ話に出て来るようなクリッとした目が印象的である。頬のほっそりした縦長の頭に細い真っ直ぐな胴が付いている。胴も長めなことから「ステッキ」という愛称が付いたのであろう。このこけしなどは、正にステッキを体現した典型的なこけしであろう。

Koseki_stick_hikaku

戦前の小関幸雄のこけしについては第941夜に橘コレクションの現品を提示して紹介した。今回、それ(右)と並べて見た。小関は昭和12年から14年までの3年間、冬季のみ弥治郎に通って新山福太郎から木地を習った。その当時からこけしも作ったが、それは福雄を模した典型的な弥治郎こけしであった。そのこけし絵は「蔵王東のきぼこ」に掲載されている。昭和14年3月末日、弥治郎から竹井に戻った小関は自宅にて木地業を始める。そして作り出したのが、このステッキこけしである。弥治郎の純然たるこけしと異なるものを作りたいという思いからであろう。この2本では、橘コレクション(右)の方が胴もやや丸みを帯び、表情も古風な趣がある。胴中央部に紫と赤のロクロ線を締め、その上下に襟と裾を描く用法は福太郎からのものをそのまま描いたもの。胴模様はそのままに、より個性を加味してすっきりさせたのが左のこけしということが出来よう。

Koseki_stick_atama

Koseki_stick_soko

この2本の頭頂部と胴底を見てみよう。胴底は橘コレクションでは4つ爪であるが、鼓堂コレクションでは鋸の切り離しになっている。

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