初期作

第984夜:初期作の味わい(勝英)

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こけし蒐集の楽しみは色々あるが、工人の初作(初期作)に力を入れて集めている人も居る。書籍蒐集でも初版本を集める例はあるが、こけしの場合はその表情の面白さに惹かれることが多い。決して上手いこけしではないが、真剣に取り組んでいる気持ち、その新鮮さが表情にあらわれて、稚拙でも味わい深いものとなっている。そして思わぬ傑作(?)に出会う事もあるのである。この初期の表情は工人によって違いはあるが、そう長くは続かない。やがて上手くなってしまうからである。そうなると、初期作の独特の味わいは薄れてしまう。中古市場を小まめに眺めていて、そういうものに出会えたら、そのチャンスを逃さないように気を付けているのが肝要である。今夜は、先日見つけた阿部勝英の初期作である。口絵写真はその表情である。

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第889夜:大内恵津子の初期作

Etuko_s59_kao書籍でも直木賞や芥川賞受賞作など特定の分野のものでは初版本が珍重され、コレクションアイテムのひとつとなっている。こけしは、それ自身がコレクションアイテムではあるが、その収集方法は各人各様であり、初作(初期作)を集中的に集めている方もおられるであろう。私は特に意識的に集めている訳ではないが、初期の作品にはそれ以降の作品には見られない面白みがあり、機会があれば入手している。今夜は岳温泉の大内恵津子の初期作である。口絵写真はその表情である。

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