原作と写し

第904夜:今年最初の新品こけし(正吾作武蔵写し)

Syogo_takezo_s04_kao昨日、高橋正吾さんからこけしが送られて来た。昨年11月に鳴子を訪れた折に依頼したものである。今年になって最初に入手した新品こけしであり、正吾さんの今年の新作でもある。今夜はそのこけしを紹介しよう。昨年11月初め、ヤフオクに1本の古いこけしが出ていた。全体的に相当黒ずんでおり、緑の色は全く消えているような状態であった。そのためか、古品に入れてくる常連さんは現れず、1万円に満たない金額で入手することが出来た。しかし、その愛らしい下目の表情から、武蔵のかなり古いこけしであろうと思われた。11月中旬には鳴子に行く予定があり、まさにグッドのタイミングであった。口絵写真はその正吾さんの新作の表情である。

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第796夜:正司さんのムメノ写し2種

Hasemasa_umeno_s34_kao 年末を控え寒い日が続いている。今日は最低気温が0度を下回ったとか。とにかく風邪などひかないよう注意して頂きたい。先日、ヤフオクで8万を超える高額落札があったので見てみると、盛美津雄さんのこけしとだるまのセットであった。署名からみて近作であり大きさも6寸ほど。何でこんなに高くなったのかと・・・。思い当たるのは首をかしげたように顔を斜めに描いてところか。確かにこの様式は珍しく愛らしくはあるのだが、競り合い状況をみると3人が6万円を超えていた。第三次こけしブーム(?)の一端を垣間見たような気がした。だが、一番驚いたのは美津雄さんかも知れない。さて、今夜は長谷川正司さんの黒田ムメノ(ウメノ)写しである。正司さんは吉太郎型に専念しているが、最近は吉太郎周辺のこけしにも挑戦している。口絵写真は戦後のムメノ写しの表情である。

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第789夜:正吾さんの武蔵(昭初)写し

Syogo_takezo_syosyo_kao10月20日に日帰りで鳴子に出掛け、高橋正吾さんに昭和初期と思われる武蔵のこけしを見て貰い、いつでも良いからと言って写しの作成を頼んできた。そのこけしが昨日送られてきたので、今夜はその紹介をしたいと思う。正吾さんには、これまでに何回も写しの作成をお願いしており、その中には今回と同じ時期のものもあったが、それから暫く経っており、どのようなものが出来あがってくるか楽しみであった。口絵写真は、その昭初武蔵写しの表情である。

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第767夜:正司さんの吉太郎写し(5)

Kititaro_akahana_kao台風一過の青空で、また残暑が戻ってきたような一日であった。今日から10月、私の自由人生活も第2年目に入ってきた。当然のことながら自由な時間は増えているのだが、それに見合った成果は出ていない気がする。単に時間の使い方がルーズになっただけかも知れない。さて、8月に米沢の長谷川正司さんを訪ねた折に置いてきた吉太郎の写しが送られてきた。その吉太郎描彩とはとても思えぬ細かなど胴模様に大変苦労したそうである。今夜は、そのこけしを紹介しよう。口絵写真は「原」こけしの吉太郎の表情。

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第750夜:正司さんの吉太郎古作写し(2)

Masashi_syosyo_kichi_kao_2お盆の15日、本ブログも第750夜を迎えた。全体の4分の3に達したことになる。内容は様々、更新も間が空いたりと、山有り谷有りの道中である。自由人になったら時間もたっぷり有り、充実した時を送れると思いきや、身体の節々にガタがきており、薬に頼ってのヨタヨタ歩きとなってしまった。諸事、なかなか上手く行かないものである。さて、今夜は昨夜に引き続き、長谷川正司さんに作って貰った吉太郎古作(第667夜参照)の写しの紹介である。口絵写真はその表情。

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第749夜:正司さんの吉太郎古作写し(1)

Masashi_keifu_kichi_kaoお盆の最中、今日は久し振りに朝から雨が降って、やや涼しい1日である。今年の2月にヤフオクで小林吉太郎の古そうなこけしを2本入手し、その後、このこけしの写しを長谷川正司さんにお願いしていたが、そのこけしが出来上がった。カメイ美術館でのトークショーの前日に米沢に行って出来上がり品を見せて貰い、その後送って貰った物が届いたのである。今夜は、その内の1本、第666夜で紹介したこけしの写しである。口絵写真は、その写しの表情。

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第743夜:裕介さんの栄治写し(2)

Yusuke_eiji_s20_kao第737夜で、佐藤裕介さんの戦前栄治の写し2種の内の1種を紹介し、続いてもう一方の1種を紹介するつもりが、大分間が空いてしまった。今夜は改めて、もう1種の栄治写しを紹介したい。「原」は第248夜で紹介したこけしで、栄治の戦前と戦後の特徴を併せ持った珍しいもので、戦前なら昭和16年頃、戦後なら復活初期の昭和26年頃の作と思われる。口絵写真は裕介さんの栄治写しの表情。

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第737夜:裕介さんの栄治写し(1)

Yusuke_eiji_s6_kaoいわき市の佐藤裕介さんからこけしが届いた。今年の3月に依頼した大野栄治の写し2種である。昨年の東日本大震災による原発事故で、佐藤誠孝さん一家は赤城山に避難してこけし製作を続けていたが、裕介さんは一足早く、いわき市に戻りこけしも作っていた。そんな厳しい状況下での製作であり、改めて感謝したい。今夜は2種の内の1つ、昭和6年の大野栄治(米浪旧蔵)の写しを紹介したい。口絵写真は、その写しの表情である。

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第704夜:こけしの巡り会い(石川篤次郎)

Atujiro_73sai_pekke_kao先日、同好のKさんと弥治郎の黄色いこけし(新山系列のこけし)を眺める機会があった。その折、2本のこけしが非常に良く似ていることに気付いた。1本は第651夜で紹介した福太郎のペッケ、そしてもう1本が今夜紹介する石川篤次郎のこけし(ペッケ)である。篤次郎のペッケは描彩の細部まで福太郎とそっくりであり、たまたま似ているという訳ではないようだった。そこで篤次郎の購入メモを見ると、日付は「S62.12.13」。友の会の例会の日にあたるので、こけし手帖を見てみると、「O元会長所蔵の福太郎の復元」とある。似ている福太郎は友の会の入札で入手したもので、これがO元会長の所蔵品(久松旧蔵品)であった。復元品とその「原」が20年以上も経って巡り会ったのである。口絵写真は篤次郎ペッケの表情。

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第684夜:洋一さんの善吉写し

Yo1_zenkiti_dai_kao荒川洋一さんから待望の善吉写しが届いた。ヤフオクで入手した木形子洞頒布の善吉3本を洋一さんに渡して、その写しの作成を依頼したのは一昨年の12月。「山河と響きの会」の銀座展で上京した折にお願いしたものであった。お忙しい中、面倒な写しの作成を快く引き受けて頂いたことに感謝したい。送られて来たこけしは期待に違わず素晴らしい出来のものであった。今夜は、そのこけしを紹介したい。口絵写真は、8寸善吉写しの表情である。

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