写し

第230夜:津軽こけしの源流を求めて(恵介9)

Keisuke_sakai_247_kao

今や星の数に迫る勢いでブログやHP(ホームページ)が増えているご時世であるが、その中でこけしに関するものは指の数にも満たない程である。私も機会ある毎に覗いているが、最近はどこもあまり更新されていないようである。かって熱い激論が交わされていた「こけし談話室」の訪問ノートにも新しい書き込みはないようだ。こけし自体が衰退の道を辿っているのは事実であり、こけし愛好家・蒐集家はそれに対して相当の危機感を持っているのだろうが、結局のところどうしようもなく、その流れに押し流されているのが実態だろう。最近はブログも無料で、しかも簡単に作れるようになったので、もっと多くのこけし愛好家・蒐集家がネットを通じて、こけしに関する話題を提供して貰いたいものだと思っている。さて、今夜は奥瀬恵介さんのこけしである。

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第211夜:写しと型(考)2

Sakari_kanji_utushi_kao 今夜は前夜の話の続きである。以前は「復元」という言葉を良く使っていた。しかし「復元」というと私的には言葉の範囲が広く、ちょっと曖昧な気がしていた。そんな折、大阪こけし教室の「教室だより(復刻版)」を読んでいて、丹羽義一氏の「写しと型」と言う掲載記事を読んでいて、これが私の考えとも一致するので以後使わせて貰っている。最も丹羽氏の言う「写し」とは、その材料から染料に至るまで「原」と同じにする必要があるとのことであるが、私の「写し」にはそこまでの厳密性は求めていない。というよりも、そこまでやるには今では相当大変な作業になるからである。

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第210夜:写しと型(考)

Teruyuki_teizo_s16_kao 昨日、名古屋こけし会の第144回定期頒布こけしが届いた。内の1本は平賀輝幸さんの貞蔵写し8寸2分であった。11系統のこけしの中で作並系は今一つ私の好みに合致せず、所有するこけしも僅かである。しかし今回の輝幸さんのこけしを見て、これならば持っていていいなあと久し振りに思ったのである。輝幸さんとは今年の友の会正月例会で初めてお会いしたがなかなかの好青年であった。また10月に予定されている友の会の55周年旅行の宿泊地は作並温泉で輝幸さんとの懇親会も予定されているとのこと。作並系にも注目しなければならないだろう。今夜はこのこけしを例にして、写しと型について考えてみたいと思う。

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第206夜:是隆さんの大正期盛写し

Koretaka_sakari_taisyo_kao ここのところ暫く掲載が滞ってしまった。せっかく訪問して下さった方々には申し訳なく、お詫びする次第である。6月末に鳴子を訪れた際、柿澤是隆さんに持参の大正期盛(「こけし鑑(原色版)」の現品)の写しをお願いしてきたことは第204夜に述べた。そのこけしが24日夜に届いたので、今夜はそれを紹介しよう。

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第205夜:こけし談話会(円吉一家2)

Syoji_enkiti_s46_kao 今夜も昨夜に続いて「こけし談話会」の話である。円吉は茂吉の長男であるが、茂吉の残るこけしを見てみると、円吉が茂吉のこけしを忠実に継いでいるかどうか定かではない。特に括れ胴の梅こけしは明らかに円吉の創作なので、円吉-治郎-昇治と継承されて伝統こけしの一翼を担うようになったと言って良いであろう。そこで今夜は、円吉こけしがどのようにして治郎、昇治に引き継がれて行ったかを見てみたい。

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第203夜:ピーク期とその周辺のこけし(清次郎2)

Seijiro_6sun_s39_kao 第198夜で小林清次郎さんの昭和48年作のこけしを取り上げたが、「木の花(第7号)」ではもう1本、昭和39年のこけしが佳作として選ばれている。清次郎さんのこけしについては、「こけし手帖(417号)」で村上穆氏が各型について詳細に述べており、それを補足する形で川上克剛氏が「こけし手帖(419号)」で吉太郎型誕生までの経緯を述べている。さらに井田丈男氏が「こけし手帖」の451号、452号と2か月に渡って詳しい説明を載せている。それらから、この昭和39年作は吉太郎型としての最初のこけしであり、「原」は大正末期の6寸5分朴材使用で俗に『赤湯手』と呼ばれているものである。なお「原」の写真は手帖419号に掲載されている。今夜はそのこけしを取り上げてみよう。

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第198夜:ピーク期とその周辺のこけし(清次郎)

Seijiro_syaku1_s48_kao ここのところヤフオクに小林清次郎さんのこけしが相当数出品されている。所有者は清次郎さんのこけしが好きな方だったのであろう。私も清次郎さんの特に吉太郎型が好きで、昭和40年代の末から50年代にかけて相当数集めたものである。その後、色々文献を読んだり話を聞いたりすると、清次郎さんのこけしの良い時期は30年代末から40年代後半頃迄と思えるようになった。従って今はその時期の作品に絞って集めている。数多く出品されている清次郎こけしから1本(出品は4本纏めて)を落札した。他に入札者はなく、出品価格であったので安価であった。今夜はそのこけしについて触れて見たい。

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第170夜:勝洋さんの正吉写し(3)

Katuhiro_syokiti_kao 今夜も昨夜の続きである。木曜日に届いた勝洋さんからのこけしの中には、昨年5月の友の会例会入札で入手した正吉こけし(昭和初期)の写しも1本入っていた(第64夜参照)。佐藤正吉と言っていた遠刈田時代のこけしは、まだ子供のおもちゃとしての土産物であった頃のもので決して丁寧に作られたものでないであろうが、その表情には気品があり、これぞ正吉こけしと言ってよいものである。この名品を勝洋さんがどう再現してくれるかが、今回の写しの見所でもあった。

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第169夜:勝洋さんの正吉写し(2)

Katuhiro_syokiti5sun2_kao 先週の土曜日に「難病」の宣告を受けたことを書いた。それから1週間、色々な検査が行われ、昨日その中間結果が出た。CT検査、血液・尿検査の結果は特に異常はないという。「不治の難病」であることに替わりはないのであろうが、症状はそんなに進んでいないのかも知れない。それを聞いて少しは元気が出てきてブログを書く気になった。激励のメールなど頂き、感謝しています。第74夜に勝洋さんの正吉写し(5寸)のことを書いた。今年の友の会の正月例会のお土産こけしは、この写しを4寸に縮尺したものが頒布された。(皆勤賞の方には原寸写しが授与された)。木曜日に勝洋さんからこけしが届いたので、今夜はこの写しの第2作と「原」こけしを共に紹介しよう。

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第154夜:盛秀幸兵衛型(善二)

Zenji_morihide_kobei_kao 昨夜はヤフオクの出品作から盛秀太郎さんの幸兵衛型を紹介したが、その関連で今夜は佐藤善二さんの『盛秀幸兵衛風』こけしを紹介したい。佐藤善二さんは盛秀太郎さんの弟子ながら、盛秀型の継承は許されず、自身の型と斎籐幸兵衛の型を作っていることは周知の通りである。ここに紹介するこけしは以前にヤフオクで入手したもので、胴底には「59.2.14」の鉛筆書きがある。

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第134夜:入れ子こけし(1)

Fukujyu_ireko5_kao こけしは木地玩具のひとつであり、その木地玩具的要素の強いこけしとして「入れ子(子持ち)こけし」がある。1本の親こけしの中に複数のこけし(子こけし、孫こけし、・・・)を入れ込んだものである。中に入る子こけしの数が増えるほど親こけしは大きくなり、胴の肉厚を何処まで薄くできるかなど高度な木地技術が必要となってくる。昔のこけし工人は元来は木地職人であるからこのような細工物も色々と工夫して作っている。今夜は鳴子の遊佐福寿さんの5重の入れ子こけしを紹介しよう。

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第129夜:記念こけし(4)

Fukujyu_tatibana_kao 昭和55年のゴールデンウィークのことだったと思う。当時の私はこの連休に鳴子の遊佐福寿さんを訪問することが恒例となっていた。昭和55年の時点では福寿さんとは馴染みとなっており、この時の訪問でもお店の座敷に上げて貰い、こけしの話に花が咲いた。その時に1本のこけしを見せて頂いた。それは橘文策氏の勘治こけし(『橘勘治』と呼ばれているもの)であった。もっともその時にはそんな認識は無く、それは後日分かったことであったが。翌56年の正月、新宿の京王デパートで開かれた忠蔵庵による新春こけし展の目玉として、福寿さんの橘勘治写しが出品されていた。今夜はそれを見て頂きたい。

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第125夜:福寿大正型考(2)

Fukujyu_taisyo_s44kao 今夜は昨夜に引き続き、福寿さんの大正型を考察してみたい。昭和43年秋に最初に作られた大正型は西田コレクションの大正期盛こけしを元にしたものであることは昨夜述べた。写真で見るように、それらは頭頂部の水引や胴の放射状の正面菊の模様などに、その後の福寿さんの大正型とは異なる点が見られるので、特に「初期大正型」と呼んでみた。この大正型は翌44年になると変わってくるので、今夜はこの44年の大正型を取り上げてみたい。

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第124夜:福寿大正型考(1)

Fukujyu_taisyo_s43kao ここのところ本ブログへのアクセス数が増加しており、今週になって遂に1日当たり80件を超えるようになった。アクセス数の増加は1つの励みでもあると同時に別の意味ではプレッシャーともなってくる。せっかく覗きにきてくれた皆様のご期待に答えるためには出来るだけ頻繁に新しい記事を掲載しなければならないし、その内容にも気を使わなければならないからである。さて今夜は、先に盛さんの大正型こけしを入手したことから、改めて福寿さんの大正型を見直してみたいと思う。

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第105夜:鳴子の競作(熊谷正)

Tadashi_kohati_h8kao 鳴子系の幸八型に最も力を注いだのは、熊谷正さんであろう。平成8年の6月に鳴子を訪れた際、時間に余裕があったので熊谷正さんの家を探してみた。地図を頼りに上鳴子にある自宅を訪ねると運良く正さんは在宅であった。目的は最近手がけていると聞いていた幸八型のこけしを見ることであった。ここで見せられた大きさ尺2寸余りのこけしに私は瞬時に魅せられてしまった。しかし私の懇願にも拘わらず正さんからOKの声は聞かれない。それは斧折(オノレ)というなかなか入手出来ない材料を使っているからとのことであった。オノレ材でこれだけの大きさのこけしを作れる機会は滅多にないとのこと。ようやく譲って頂いた時には一気に全身の力が抜けていく思いであった。

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第104夜:鳴子の競作(松田忠雄)

Tadao_kohati_h2kao 昨夜に引き続き、今夜は初見さんの孫の忠雄さんの幸八型を見てみよう。昨夜紹介した『想い出のこけし達』によれば、忠雄さんに幸八型の製作を勧めたのは著者の須田氏とのことで昭和54年とある。忠雄さんは初見さんの長男である三夫さんの長男であり松田家の直系、昭和31年の生まれで、昭和51年より木地修業を始めてこけしも作っている。

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第103夜:鳴子の競作(松田初見)

Hatumi_kohati_s43kao 今夜は鳴子系の競作を取り上げてみたい。鳴子の高野幸八のこけし(『こけしの美(49頁)』掲載)はロクロ線のみの珍しい模様であるが古鳴子の風格を色濃く残した名品として知られている。しかしながら幸八こけしを継承する工人がいないために作られることはなく、僅かに新型作者の石原日出男さんによる模作が作られただけであった。そんな中、民芸店「ねじめ」の主人が幸八の弟子である松田初見さんに写しを依頼したのは昭和43年のことであった。

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第100夜:津軽の競作(奥瀬恵介)

Kesuke_futudaruma_r_kao 今夜でようやく100夜を迎えることが出来た。1夜=1話で綴っているので100日は書いたことになる。アクセス数も12,000に近づき、一日当たりでは69件程度となる。伝統こけしという超マニアックな世界でのこの数字はまあまあかと思っている。これも気ままな掲載に付き合って頂いている皆様方のお陰と感謝している次第。掲載記事に対するコメントは殆どないので、アクセス数(=見てくれている方)が唯一の励みとなっている。とは言え、まだやっと10分の1になったところで目標の1,000夜は遥か彼方である。さて今夜は太胴ダルマ絵こけしの写し、奥瀬恵介編である。

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第99夜:津軽の競作(奥瀬陽子)

Yoko_futudaruma_r_kao 昨夜に続き、今夜は奥瀬陽子さんによる盛秀こけし(太胴だるま絵2種)の写しを紹介しよう。陽子さんのこけしは基本的には鉄則さんのこけしを継いでおり、この2種の内、右のこけしは鉄則さんも作っているので、陽子さんも当初から作っている。鉄則さんの写しはそんなに多くは残っていないが、陽子さんはこのこけしが気に入っているようで比較的沢山作っている。一方、左のこけしの製作は今回が初めてということであった。

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第98夜:津軽の競作(盛美津雄)

Mituo_futudaruma_v_kao 第89夜と90夜で「這子直治」の我妻信雄さんと佐藤哲郎さんによる写しを紹介した。このようにある特定のこけしを、それを継承する何人かの工人に作って貰うのは、こけし収集の楽しみの一つでもある。昨年(H18年)の5月に弘前を訪ねる機会があり、その折、盛美津雄さん、奥瀬陽子さん、恵介さんの3人に同じこけしの写しをお願いした。元となるこけしは『盛秀一家のこけし辞典(三)』の6頁に掲載されている太胴だるま絵の2本のこけし(昭和10年頃)である。今夜はその内の盛美津雄さんのこけしを紹介する。

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第91夜:正司さんの吉太郎写し

Kititaro 暑かった今年の夏もようやく終わりかと思っていたら、ここ数日は厳しい残暑に見舞われてしまった。8月は思わぬアクシデントで諸々の予定が全く狂ってしまい、このブログ更新もままならぬ状態が続いていた。その後遺症は未だ残っているものの、以前頼んでいた吉太郎写しが米沢の長谷川正司さんから届いたので、今夜はその紹介をしたい。オークション等で入手したもののあり、それらも順次取り上げていきたいと思う。

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第90夜:記念こけし(3)

Teturo_naoji_kogesu_kao_2 前回取り上げた『這子』の古こけし(鹿間氏が直治作かと推測していた)は高橋五郎氏により佐藤治平のこけしということに落ち着いた。そのことにより、我妻信雄さんはこのこけしの写しを作らなくなり、継承するものはいないと思っていたところ、中古で本こけしを入手することが出来た。独特の形態と描彩から、一目で『這子治平』の写しであることは分った。胴底の署名から作ったのは佐藤哲郎さんであった。

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第89夜:記念こけし(2)

Nobuo_naoji_kogesu_kao 8/9(木)に勤務先で突然のトラブルに遭遇し、以来休み無しの12時間勤務を毎日続けることになってしまったため、こけし関係の作業は一切出来なくなってしまった。ようやく今日辺りから収束の気配が感じられ、久しぶりにブログを書いてみた次第である。徐々に以前のペースに戻して行きたいと思う。この間、覗きにきて下さった方々には、期待に応えられず申し訳ない思いである。さて、今夜は我妻信雄さんの直治写しを取り上げてみたいと思う。

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第74夜:勝洋さんの正吉写し

Katuhiro_syokiti_5sun_kao 昨年の9月に大量の古品がヤフオクに出品されたことは第13夜に書いた通りである。その折、私も入札に参加し、高橋武蔵(S15年)と佐藤(大原)正吉の5寸と4寸を入手することが出来た。遠刈田新地の佐藤勝洋さんとは、「佐藤勝洋の護こけし」という小冊子を作った時依頼の付き合いがあり、護(S16年)や正吉(登別初期)の写しを作って貰っていた。この5寸と4寸も写しを頼んでおり、作10日に届いたので、今夜はそのこけしを紹介しておきたい。

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第73夜:「美と系譜」のこけし(9)

Tatuo_kota_s41_kao ここ数日話題にしている幸太型のこけしに関して、「系譜」には慶治、春二、慶美の他にもう一人、佐藤辰雄のこけしを掲載している。辰雄さんは今三郎の孫にあたり幸太の直系である。そのため幸太型のこけしは本人型や今三郎型と共に自身の代表作として長年作っている。従ってその間に辰雄さんの幸太型も相当に変化している、今夜は、その辰雄さんの幸太型について話をしよう。

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第72夜:「美と系譜」のこけし(8)

Keimi_kota_s36_kao 今夜も「系譜」の幸太型の話を続ける。新山慶美の幸太型である。特に「系譜」掲載のこけしを探していた訳ではないが、幸太型は意識して集めていたこけしなので、その一環として入手したものである。「系譜」の幸太型と同時期であると知ったのは、入手後に胴底の日付の書き込みを見てからのことである。慶美さんの昭和30年代の幸太型は殆ど見かけないので、この時期に作っただけかも知れない。

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第71夜:「美と系譜」のこけし(7)

Haruji_kota_s41_kao 今夜は、「美と系譜」に載っている春二の幸太型2本の内、昭和41年作の方を取り上げてみたい。35年より始まった春二の幸太型は当初は「原」に倣ったものであったが、次第に春二の個性(工夫)が加えられるようになる。そして昭和30年代末から40年代の始めにかけて、それは幸太の姿を借りた春二のこけしとして完成の域に達する。

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第70夜:「美と系譜」のこけし(6)

Haruji_kota_s35_kao 「こけし・美と系譜」の(99)は「原作と写し2」として佐藤幸太型のこけしを掲載している。1本の真っ黒なこけしの追求に執念を燃やした鹿間時夫氏の努力により、佐藤今三郎の口から、そのこけしが今三郎の父幸太の作であると判明したのは昭和33年5月のことであった。同年6月には鹿間氏の依頼により佐藤慶治による写しが作られている。「系譜」掲載の佐藤春二の写しは35年作と41年作。今夜は35年作を取り上げる。

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第63夜:縮写こけしのこと

Syukusya_takeo_kao_2 今、ヤフオクに「縮写こけし」が出品されている。「縮写こけし」は戦前に作られたコピーこけしであるが、当時はその目的が明確であり一定の役割を持って頒布されたこけしであった。しかし年月の経過ともにその経緯は忘れられ、真作として市場に出され高値で落札されるケースもあるようだ。今夜は私も知らずに入手した「縮写こけし」について話してみたい。

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第62夜:「美と系譜」のこけし(5)

Zenji_kobei_s40_kao 昨夜は「こけし・美と系譜」に掲載されている佐藤善二さんの幸兵衛写しのこけし(8寸)について見てみたが、今夜はもう1本の幸兵衛写し(6寸)の方を見てみたい。このこけしも写しとして紹介されているので何らかの「原」があるものと思われるが、私には残念ながら未だ特定出来ていない。幸兵衛型の秀作であることは間違いない。

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第61夜:「美と系譜」のこけし(4)

Zenji_kobei_s37_kao 「こけし・美と系譜」には『原作と写し』という項目が幾つかあり、発行当時の現存工人による『写し』のこけしが掲載されている。津軽系の佐藤善二さんはそのトップバッターとして、『(98)原作と写し1』に2本のこけしが紹介されている。今夜は、その善二さんによる幸兵衛型写しの大きい方(8寸)を見てみよう。

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第39夜:つどいの頒布(3)

Noji_momoware_kao_1 今夜も「つどい」の話である。平成6年頃、中目黒の「つどい」が力を入れていた工人の中に土湯系の野地忠男さんがいた。野地さんは二代目浅之助(渡辺和夫)さんの弟子ということから「つどい」のご主人は平成元年に、野地さんに由吉写し(久松旧蔵鉄兜5寸5分)を作らせて好評を得ていた。平成6年の4月下旬に「つどい」を訪れると、野地さんに頼んでた由吉写し(久松旧蔵桃割6寸5分(昭和15年作)」がようやく出来て送って来たと言う。早速見せて貰った。

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第31夜:佐志馬のこけし(2)

Sashima_s30dai_kao_1今夜は もう1本、佐志馬さんのこけしを取り上げてみたい。こちらは東京こけし友の会の入札で入手したもの。昭和30年代の作と思われる。頭が小さくで胴が太い、ちょっと変わった木地形態とコケティッシュな表情に惹かれて応札したものである。

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第30夜:佐志馬のこけし

Sashima_s20dai_kao_1 私がこけしの収集を始めた昭和40年代の後半、こけしブームの最中でもあり佐藤佐志馬さんは阿部広史さんと共に土湯系の長老として絶大な人気を集めていた。ただ私にとっては、縦長の頭で表情に乏しい佐志馬こけしは魅力的なものではなく、参考のために1本あれば十分という程度の認識であった。そんな私の佐志馬こけしに対する見方を一変させてくれたこけしが今夜の主役である。

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第29夜:護のこけし(戦前)

Kozo_senzen_kao_2 第29夜は佐藤護さんの戦前のこけしを取り上げる。戦前作は昭和15年の復活期の作から知られている。この15年の作は角頭で眉目は湾曲が少なく切れ長で眼点が小さいために、「破調の美」とも言えるほどに鋭い表情のこけしである。やがて16年になると頭は卵形に丸くなり、眉目も湾曲が出てきてユーモラスでややグロテスク気味なこけしへと変貌していく。

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第26夜:紀元2600年のこけし

Takezo_2600_kao_4 第26夜は今年の正月の「ひやね」入札会で入手した高亀系のこけしの話である。このこけしを鳴子の高橋正吾さんに送っ て、こけしの鑑定と写しの製作をお願いしていたが、9日(金)に待望のこけしが届いた。 「ひやね」で落札したこけしは胴裏に「東京こけし会、第一回現地の集い、2006 7.27」などと書かれた焼き印が押されている。こけし辞典によれば、「東京こけし会」は昭和15年(紀元2600年)の3月から10月にかけて、尺こけしの頒布を行っている。その一環として同年の7月27日に鳴子にて「現地の集い」を開催し、その時に頒布されたのが今回のこけしではないかと推測される。

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第20夜:正吾さんの武蔵写し(2)

Syogo_takezo_s10syaku1kao 今夜も正吾さんの写しの話を続けよう。このこけしも昨年1月のネットオークションに出品されたものである。このこけしを一目見たとき見覚えがあるこけしだなあと感じた。正吾さんの復元作の中で「痴娯の家武蔵」と称されているも