南部系

第925夜:こけしとえじこのセット

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こけしは1本でも群像で眺めても楽しいものであるが、2本ペアで見てみるのも面白い。特に、こけしとエジコ(ねまりこ)というペアは対照的で趣がある。この場合、エジコは横に大きいので、なるべく小さなものの方が纏まり易い。今夜は、そんな豆こけしとエジコのペアを紹介しようと思う。口絵写真は、佐藤春二の豆エジコである。

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第910夜:友の会2月例会(H26年)

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昨23日は東京こけし友の会の2月例会があったので、その報告である。まだまだ厳しい寒さの中、新入会の方も含めて75名の参加があった。おみやげこけしは南部系の佐藤忠雄さんのこけしで4種類の胴模様があった。例会ギャラリーは「銀山温泉の独楽エジコ」。新品こけしは6工人で、第一部は新品/中古品頒布、入札・抽選品の頒布。こけし界ニュースの話を挟んで、第2部は先日開催された「犬っこ祭りと秋田県こけし展」の報告がスライドを用いて行われた。最後に、色紙と寄贈こけしをジャンケン大会で配布し、盛り上がりの中終了した。なお、1月例会で禁止された写真撮影に関しては出席者の皆さんに注意事項を了承して頂いた上でOKとなった。口絵写真は佐藤忠雄さんのおみやげこけし4種。

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第903夜:金三の梅吉型(2)

Kinzo_s54_kao昨夜は高橋金三の梅吉型を、その初期(昭和47年)から昭和50年頃までの作品で眺めてきた。今夜は、その後の梅吉型を見てみたい。梅吉の頭部の描彩様式は4種類あり、その内の2種類(蛇の目に前髪で手絡あり、蛇の目のみ)については昨夜紹介した。その他には、手絡のみと蛇の目に手絡ありの2種類があるが、手絡のみは初期の作のみで数も少ないようだ。昭和50年代に入って、金三はこの手絡のみの梅吉型に挑戦し始めたのであろう。口絵写真は昭和54年の梅吉型の表情。

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第902夜:金三の梅吉型(1)

Kinzo_s49_kao昨夜は藤井梅吉のこけしを紹介したので、今夜はその梅吉のこけしを継いだ高橋金三の梅吉型の話をしよう。昭和11年梅吉の死後、梅吉型は途絶えてしまったが、昭和35年より花巻に居た佐藤誠により復元された(第290、291夜を参照)。その誠も昭和45年に亡くなり再び梅吉型は廃絶してしまった。それを惜しんだ花巻の高橋金三が煤孫実太郎の薦めもあって梅吉型を復元したのは昭和47年のことである(第55夜参照)。その後の金三梅吉型については文献等で纏めた報告はないが、こけし手帖508号に村上穆氏が「追悼 高橋金三さんの梅吉こけし」と題して寄稿している。この手帖記事に沿って、手持ちの金三こけしを眺めてみたい。口絵写真は昭和49年頃の梅吉型の表情である。

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第901夜:藤井梅吉のこけし

Umekiti_s9_kao今夜も昨年の「たんたん」古品即売会で入手したこけしである。抽選番号が7番と早く、以前から欲しかった藤井梅吉のこけしを選んだ。昨日、これも偶々、酒井利治氏の「木這子との邂逅」を眺めていると、その109頁に載っているこけしが本項のこけしであることが分かった。こけし店で売りに出される古品は著名なコレクターの旧蔵品であることが多いようだ。素性がはっきりしていることは安心できることでもある。口絵写真は、その梅吉こけしの表情である。

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第871夜:友の会10月例会(H25年)

1310reikai_omiyage今日は東京こけし友の会の10月例会があったので、その報告である。出席者は71名で、最近ではやや少なめ。若い方々が少なかったのは、昨日、今日と高円寺で開かれていたイベント「高円寺フェス」の影響かも知れない。今月のおみやげこけしは南部系、松田弘次さんのキナキナ坊。新品頒布こけしは、陳野原幸紀さん、熊谷祐太さん、佐藤裕介さん、長谷川優志さん、井上正孝さん、阿保正文さんの5工人。抽選品は無く、入札は戦後のもの15点。ギャラリーは「佐藤裕介と嘉三郎のこけし」であった。第2部は、旅行会、みちのくこけしまつり、遠刈田ろくろまつり、「今晃の世界」展、高円寺フェスの報告がスライドであった。口絵写真はおみやげこけしのキナキナ坊。

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第808夜:こけし談話会(政五郎)

1302danwakai_masa_d_atama_2久しぶりの更新になってしまった。気が付けば節分も終わり立春も過ぎて、2月も半ばにさしかかろうとしている。さて、昨日は東京こけし友の会の「こけし談話会」があり出席したので、その報告である。テーマは南部系の藤原政五郎のこけしで、16名の出席者があった。政五郎のこけしはA型からE型までの5つに分類できるが、その全てが出品されており、なかなか注目することの少ない政五郎のこけしを詳細に鑑賞することが出来た。口絵写真はD型の頭頂部の模様を写したもの。

「こけし談話会」のフェイスブックが出来ました。ぜひ、ご覧下さい。

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第777夜:藤原政五郎のこけし

Fmasagoro_b_kao昨日、今日と秋らしい暖かな日差しが続いている。本ブログも今夜は記念すべき「777」夜を迎える。題材となるこけしは幾つかあるが、何にすべきか考えていた。そんな折の先週、同好の仲間からヤフオクに藤原政五郎のこけしが出ているが、「どうですか?」と聞かれた。南部系のこけしとは出会いが少なく、政五郎のこけしも持っていなかったので、改めて出品写真を見て見ると、なかなか良いではないか。とは言え、政五郎こけしにはイミテーションも多いと聞く。そこで、文献を調べてみると、どうやら政五郎のB型というものらしいことが分かった。保存状態も良いようなので、これなら1本欲しいと入札に参戦し、ほどほどの価格で手にすることが出来た。今夜は、そうして我がコレクションの一員となった政五郎のこけしを紹介したい。口絵写真は政五郎の表情アップ。

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第745夜:友の会7月例会(H24年)

1207reikai_omiyage昨日(7/22)は、東京こけし友の会の7月例会があり、出席したのでその報告である。梅雨明けとは思えない涼しい気候の中、60名を越える会員が出席された。お土産こけしは南部系の田山和泉さんのこけし3種で、安保一郎型をベースでアレンジしたものと思われる。ギャラリーは輪入りこけし各種が紹介された。新品こけしは、横山水樹さん、佐藤康広さん、菅原修さん、北山盛治さんのこけしが頒布された。今月は抽選は無く、入札は最低価が安くなっており、抽選のように気軽に参加できるものであった。第二部は、各種イベントの報告であり、山形県こけし会総会・懇親会、山河之響の会の7人展、美轆展、安保親子の製作実演(とげぬき地蔵尊)などがスライドを使って報告された。最後に、6月に引き続きジャンケン大会で大寸こけしのプレゼントがあり、盛況の内に終了した。口絵写真は、おみやげこけしの田山和泉さんの「どんくり」である。

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第713夜:英吉と正吉

Eikiti_syokiti_54sai_kao南部系に分類される佐藤英吉は、照井音治型のこけしで有名である。英吉が音治型以外に遠刈田様式のこけしも作っていたことは文献などで何となく知っていたものの、その原物を見たこともなく、「こけしガイド(改訂版)」に載っている写真も興味を引くものではなかった。先日、ヤフオクにその英吉の遠刈田様式と思われるこけしが出ていた。そのこけしは「こけしガイド」掲載のものとは違って古い風格があり、どこかで見たような気がしたのである。それが数年前に入手した佐藤(大原)正吉の戦前のこけしだと気が付くまでに、それ程時間はかからなかった。今夜は、その英吉こけしを紹介したい。口絵写真はその表情である。

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