第236夜:初期作の味わい(9)
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新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。昨日の大晦日は段ボール詰めのこけしの整理を行った。飾る場所が限られているため、その多くは再び段ボール箱の中に戻るのであるが、それでも久しぶりに懐かしいこけしに会えるのは楽しいものであり、あっという間に時間が経ってしまう。そうこうしながら新年第1回(夜)で何を取り上げるかを色々と考えてみた。昨年は定評のあるこけし、話題性のあるこけし、珍しいこけしを中心に話を展開してきた。しかし、そうでない普通のこけしにも素晴らしいものが沢山ある。今年はそういうこけし達にも目を向けて紹介していきたいと思う。そのトップバッターとして今夜は桜井昭二さんの岩蔵型を取り上げてみた。
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鳴子系の幸八型に最も力を注いだのは、熊谷正さんであろう。平成8年の6月に鳴子を訪れた際、時間に余裕があったので熊谷正さんの家を探してみた。地図を頼りに上鳴子にある自宅を訪ねると運良く正さんは在宅であった。目的は最近手がけていると聞いていた幸八型のこけしを見ることであった。ここで見せられた大きさ尺2寸余りのこけしに私は瞬時に魅せられてしまった。しかし私の懇願にも拘わらず正さんからOKの声は聞かれない。それは斧折(オノレ)というなかなか入手出来ない材料を使っているからとのことであった。オノレ材でこれだけの大きさのこけしを作れる機会は滅多にないとのこと。ようやく譲って頂いた時には一気に全身の力が抜けていく思いであった。
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