第293夜:辛口のこけし(吉弥)

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今夜のこけしも昨夜の治平と一緒に入手したもの。「こけし鑑賞」にて鹿間時夫氏から剛直派の代表として、松之進についで挙げられていた二人の内のもう一人の佐藤吉弥のこけしである。奇しくも、治平と吉弥が揃って出てきたのは何かの縁か…。吉弥は大正時代からこけしを作っていたようだが、古いものは残っておらず、戦前作では「鴻」第八号で紹介されている昭和14年作が復活初期の作であるようだ。戦前作は数が少ないせいかあまり評価されておらず、むしろ戦後の昭和30年の復活から31年くらいまでの作が評価が高い。口絵写真は61歳作の吉弥こけしの表情である。

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第292夜:辛口のこけし(治平)

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お盆の最中、今まで書き漏らしていたこけしを取り上げてみたいと思う。遠刈田系のこけしは特に力を入れて集めている訳でもないので、直助、松之進を始め、多くの代表的なこけしでもコレクションに無いものが多い。そんな遠刈田系こけしでもちょっとした巡り合わせて手元にやってくるものもある。今夜採り上げるこけしも纏めて入手した中にあった1本で、遠刈田系の中でも辛口のこけしと言われる佐藤治平のこけしである。口絵写真は治平こけしの表情である。

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第291夜:郷玩時代のこけし(小林清蔵)

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台風が行ったと思ったら、またあの酷暑のぶり返し…。高齢者の身には厳しい。室内に居ることが多いが熱中病には気を付けねば…。弥治郎の吉野稔弘さんが8/2に急逝されたとの訃報を聞いた。事情は良く分からないが、将来を期待された新人であったたけに残念である。ご冥福をお祈りする。暑さによる「億劫さ」に気を取り直して、本ブログの更新に励まねば・・・。今夜も玉峰コレクションのこけし(小林清蔵)である。山形系、小林家のこけしではやはり吉太郎に惹かれることが多く、清蔵のこけしはこれまで入手する機会に恵まれなかった。今回は纏めて入手した中に入っていたものであり、改めて清蔵こけしを調べてみた。口絵写真は清蔵こけしの表情である。

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第290夜:正吾さんの慶一郎写し(続き)

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昨夜は9寸5分の慶一郎写しを紹介したが、今夜はその他の3本を紹介しよう。原こけしは8寸、6寸、4寸5分で昭和15,6年の作と思われるもの。面描の筆致が細く、目が上がってきてねっとりとした如何にも慶一郎という雰囲気のこけしである。同じ慶一郎のこけしでも昨夜のものとは描彩にかなり変化があり、この辺りの違いをどう再現してくれるかが見所でもある。口絵写真は8寸写しの表情である。

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第289夜:正吾さんの慶一郎写し(友人追悼)

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燃えるような酷暑で迎えた8月、とんでもない事が起こった。退職後も毎月会って懇親を深めていた会社時代からの同僚の家で火災が発生し、家は全焼し彼とその義理の母が亡くなってしまったのである。その前日も深夜までメールのやりとりをしていたのに・・・である。ニュースで聞くような事がいとも近しいところで起こったことに言葉もなく無力感が広がる。友のご冥福をお祈りしたい。さて、高橋正吾さんにお願いしていた秋山慶一郎の写しが届いたので紹介しようと思う。尺、8寸、6寸、4寸5分の4本をお願いしたが、今夜は尺の写しである。口絵写真はその表情である。

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第288夜:二本の英裕こけし

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今月の友の会例会では2本のこけしを入手した。2本しか入手出来なかったという方が適切かも知れないが…。その2本はいずれも佐藤英裕さんのこけしで、入札でゲットした18歳の5寸と抽選で入手した28歳の6寸5分である。こけしは縁で集まってくるという傾向があり、今回の2本もその類か。10代の英裕こけしは人気があり以前はかなり高価になっていたが、今回の入札者は筆者のみで、価格も安めであった。口絵写真は、その18歳英裕こけしの表情である。

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第287夜:郷玩時代のこけし(斎藤太治郎)

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土湯の斎藤太治郎のこけしは国恵志堂の蒐集開始から目指していたコレクション・アイテムの一つである。そのコレクションの歴史は弘道から入り、その弘道のピーク期のこけし、そして師匠の佐藤正一のこけし、そしてようやく太治郎に辿り着いたのは蒐集開始から数十年が経っていた。太治郎でも目指すのは評価の高い大正期のこけしであったが、それが我が手元にやってくるなど思いも寄らなかった。大正期の太治郎が市場に出ることなど殆ど無かったからである。それが3年前に須賀川の業者がヤフオクに出した古作こけしの中に3本の大正期太治郎があり、終に太治郎(しかも保存極美)を我が手元で愛でることができたのである。こけし界には、1本名物級のこけしが手に入ると、それに引き寄せられるように同種のこけしが集まってくるという言い伝えがある。今回の玉峰コレクションの太治郎は正にそれなのかも知れない。今夜はその太治郎を紹介しよう。口絵写真はその太治郎の表情である。

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第286夜:友の会7月例会(H30)

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昨日(22日)は東京こけし友の会の7月例会があった。記録破りの酷暑の中、それでも50名を超える方々が出席された。おみやげこけしは遠刈田系の桜井良夫さんで4週類。例会ギャラリーは会員の山本さんが、骨董市でのこけしの楽しみ方を語られた。新品頒布こけしは6工人。入札・抽選品はそれぞれ15本ずつで、古品を含めて興味深い作品が並んだ。第2部はとげぬき地蔵尊高岩寺信徒会館での山形県こけしの製作・展示・販売の様子などがプロジェクターで紹介された。口絵写真は、筆者が受け取ったおみやげこけし。

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第285夜:郷玩時代のこけし(小椋久四郎)

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もう50年に近づくこけし蒐集歴の中で古品に目を向けるようになったのはその三分の一位の年数ではないだろうか。鳴子ファーストを自認する国恵志堂として、鳴子の古品には力を入れてきたが、その分他系統の古品はおざなりになっている。最大の要因は資金繰りであり、それは致し方のないことで、古品コレクターなら一本はあるであろう久四郎も諦めていた。さて、今回の玉峰コレクションではひと目で久四郎こけしと思われたが、胴底の鉛筆書きでは久太郎となっており、現品を見るまでは期待と不安が入り混じっていた。今夜は、その久四郎こけしを見てみよう。口絵写真はその表情である。

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第284夜:郷玩時代のこけし(佐藤広喜)

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梅雨明けの天候は晴天が続くのが恒例であるが、毎日最高気温の記録を更新するような酷暑が続くと、もう何をするのも億劫で、ともするとダラダラと一日を過ごしてしまう。これではイカンと気力を奮い起こして本ブログを掲載している。さて、今夜は郷玩時代のこけし第2回として佐藤広喜のこけしを取り上げる。明治34年に松之進の弟子となった広喜は大正に入ると北岡工場の仕事を一手に引き受ける様になり、弟子の養成にも力を入れた。大正10年には自宅に木地工場を建て、北岡の仕事を続けた。広喜のこけしは「郷土玩具(東の部)」で北岡仙吉名で紹介されている。角張った大きな頭に、筆力鋭い面描を描いた快作である。今夜はその当時の広喜こけしを眺めてみよう。口絵写真は広喜こけしの表情である。

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