第303夜:大沼みつをのこけし(戦前)

Mituwo_senzen_kao

竹雄の妻みつをは、大沼岩太郎から続く大沼家の伝統を夭逝した竹雄に代わって子の秀雄に繋いだ女性工人として知られている。みつをは戦前から竹雄や義弟正雄の木地に描彩を行ったと言われているが、そのこけしは確認されていない。先日、ヤフオクに戦前のみつを作として1本のこけしが出品され入手することが出来たので、今夜はその紹介である。口絵写真はその表情である。

» 続きを読む

第302夜:戦後の幸助こけし

Kosuke_s34_kao

久作と同じく秋田時代の盛の弟子である子野日幸助のこけしについても見てみよう。戦後の幸助こけしについては、昭和32年10月に山田猷人氏の勧めで盛木地に10本描いたのが復活作とされる。そのこけしは本年7月の友の会例会入札に出ていたが、残念ながら入手は出来なかった。また、昭和42年に橋本正明氏の依頼で福寿木地に描彩したものが知られている。その後は、久作と同様、民芸店「フミオ」の注文で井川武松木地にも描彩し販売されている。口絵写真は昭和34年作と思われる幸助こけしの表情である。

» 続きを読む

第301夜:戦後の久作こけし

Kyusaku_take_kanji_kao_2

9月の友の会例会入札では、弘道こけしの他にもう1本のこけしを入手した。佐々木久作の勘治型のこけしである。久作の戦後のこけしに勘治型があることは、伊勢こけし会だより(101号)の柴田長吉郎氏の記事と写真で知ってはいたが、見るのは今回が初めてであった。勘治型こけしは国恵志堂の主要なコレクションアイテムの一つであり、資料としても欲しいものであった。今夜はその勘治型を含め、戦後の久作こけしを採り上げてみたい。口絵写真は久作勘治型の表情である。

» 続きを読む

第300夜:弘道のえにし

Hiromiti_s340105_kao

こけしのえにし(縁)の話はよく聞くことであるが、今回もそんな縁の繋がりである。23日の東京こけし友の会の例会に出掛けると、入札品コーナーに「弘道の微笑み」が立っていた。弘道と言えば、第298夜で先日入手した珍しい表情の弘道を紹介したばかりである。それが呼び水となって、この弘道との出会いが会ったのであろうか。33年~34年の弘道は国恵が愛するピーク期のこけしであり、機会があれば成るべく入手してきた。今回の作は6寸物で未だ持っておらず、入札を頑張って入手できた。口絵写真は、その弘道の表情である。

» 続きを読む

第299夜:友の会9月例会(H30)

1809reikai_nishiyama

昨23日(日)は東京こけし友の会の9月例会があった。久し振りの好天であったが、遠刈田で開かれている「伝統こけしろくろまつり」とぶつかった影響もあってか参加者は60名に達せず、やや寂しい例会となった。おみやげこけしは土湯系の西山敏彦さん。例会ギャラリーは田中副会長の担当で、蝶模様が描かれたこけしの話があった。新品頒布は6工人。入札・抽選を含めた中古こけしの頒布では、小寸3本が入った袋セットが沢山あって楽しめた。第二部では、美轆展をはじめとする各地のこけし催事、また全国こけしまつりの様子とコンクールの入賞作の解説が審査員でもある鈴木幹事からあった。また、カメイ美術館から発行された「伝統こけし 最新工人録」も頒布された。口絵写真は、筆者が頂いたおみやげこけしで、珍しい輪入りであった。

» 続きを読む

第298夜:弘道の新種発見!

Hiromiti_s42new_kao

あの酷暑が嘘のように涼しく、すっかり秋めいてしまった。やはり季節は動いているんだなあとしみじみ感じる今日この頃である。さて、先日ヤフオクに6寸の弘道のこけしが2本出ていた。1本は昭和34年後半と思われるもの、もう一本はあまり見慣れない表情のこけしである。34年後半のものは定評のある時期でもあり1万8千円を超える高値で落札された。もう1本のこけしはやや保存状態は良く無いがその十分の一にも満たない額で国恵の元にやってきた。弘道のこけしはその全期間のものを見てきたつもりでいたが、今回の弘道はそれらの中に当てはまらないもの。今夜はそのこけしを紹介したい。口絵写真はその表情である。

» 続きを読む

第297夜:こけし談話会(蔦作蔵・渡辺求)

1809danwa_saku_syoki_kao

昨9日(日)は東京こけし友の会の「こけし談話会」があった。今回のテーマは「蔦作蔵・渡辺求のこけし」で参加者は14名であった。蔦作蔵は佐藤勘内の弟子、渡辺求は佐藤伝内の弟子となったが、木地技術は勘内・伝内の父である佐藤栄治に習ったと言う。求は大野栄治と共に戦後最も入手難の工人と言われ、一方の作蔵は変り型や木地玩具で有名であった。作蔵の古い本型のこけしはあまり目にしたことがなく、貴重な経験となった。入手難と言われた求こけしは初期の十日月目のものは無かったが、優品がかなりの数持ち寄られた。口絵写真は昭和初期の作蔵こけしの表情である。

» 続きを読む

第296夜:友の会65周年記念こけし

Keiji_eijiro_65kinen_kao

東京こけし友の会創立65周年の記念こけしは、蔵王系の田中恵治さんに仙台屋に残っている栄治郎こけしの写しを作って頂いた。製作年代のはっきりした明治期のこけしとして有名な岡崎栄治郎のこけしは、仙台屋が雛祭りの飾り用として2本注文したもの。その内の1本は仙台屋から譲り受けて現在は友の会の所蔵品となっている。この友の会蔵栄治郎のこけしは平成15年に友の会創立40周年の記念こけしとして岡崎幾雄さんにより写しが作られた。今回、もう1本の仙台屋蔵の栄治郎こけしの写しが作られたことで、2本の栄治郎こけしが幾雄・恵治の師弟により再現されたことになる。友の会の記念こけしとして有意義なものとなった。口絵写真は恵治作栄治郎写しの表情である。

» 続きを読む

第295夜:友の会65周年記念会

1808kinenkai_ribon_kokeshi

昨26日(日)13:30から、東京こけし友の会の創立65周年記念会が開催された。連日の焼けつくような酷暑の中、会員、工人など60名を超える方々が参加された。工人としては、記念こけしを作って頂いた田中恵治さんの他に、土湯系の太田孝淳さん、岩附義正さん、肘折系の吉野誠二さんも参加してくれた。他に、大阪こけし教室の中根会長、遠く四国より参加された会員もあった。記念会は二部構成で、第一部はいつもの例会会場にて、会長、工人の挨拶のあと、橋本正明さんによる記念講演「こけしの誕生」。第二部は15時より場所を1階上の会場にの祝賀パーティである。やや狭めの会場はこけし好きの皆さんが飲食を共にしながら和気藹々と懇親を深め、その熱気はビンゴ大会で最高潮に達した。第一部・第二部とも大盛況で無事に65周年記念会を終えることが出来た。更に居酒屋に場所を変えた二次会も30名を超える方々が参加されて、大いに盛り上がった。口絵写真は、記念会用に用意されたリボンこけし。黄白のリボンには松田大弘、高田稔雄、田山和泉3工人の2寸こけし(各工人3種)が1本付いている。筆者は松田大弘作を頂いた。

» 続きを読む

第294夜:忠蔵の目(千畳敷カール)

Cyuzo_70sai_kao

台風20号が北に去り、また酷暑が戻って来た。ちょうど一週間前の18日には中央アルプスの千畳敷に向かうバスの中に居た。バスからロープウェイに乗り換える「しらび平」は2時間待ちの長蛇の行列になっており、帰りも同様のロープウェイ待ちのお陰で、千畳敷カールでの滞在時間が延びたのは有難かった。さて、鯨目で有名な高橋忠蔵の目は、戦前から戦後に移る中でかなり変化しているが、中でも昭和15年前後の目は気になる目であった。基本は二重の鯨目であるが、目の位置はほぼ水平で目尻が長く延びる。眼点は中央寄りで、藪睨み的な表情のものもある。この目の様式は忠蔵70歳の頃に復元される。愛好家からの要望が多かったのであろう。出来れば戦前ものが欲しいがなかなか出会わず、復元物で偲んでいる。口絵写真は70歳忠蔵の表情である。

» 続きを読む

«第293夜:辛口のこけし(吉弥)

最近のトラックバック

2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ