第101夜:白目の芳蔵(&ルノワール展)
昨27日は国立新美術館で開催されている「ルノワール展」に行ってきた。5月に行った若冲展では3時間もの待ち時間があったため、ある程度の覚悟をしていたが、何と全くの待ち時間無しで会場に入ることが出来た。会期が4月末から8月末と長いこと、シルバー割引が無いことが影響しているのかも知れない。しかし若冲展が異常なのであって、このルノワール展くらいの混み具合で名画を鑑賞したいものである。さて、今夜のこけしは戦前の芳蔵こけし(本人型)である。口絵写真は、その表情である。
今回のルノワール展には、初来日の名品「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」を始め、オルセー、オランジュリーの両美術館所蔵の100点を超える作品が展示されており、ルノワールの作品を初期から晩年まで鑑賞することが出来る。
さて、最近は、ヤフオクで古品の出品が多々あり、なかなか面白いものが手に入るようになった。岩本芳蔵のこけしについては戦後の善吉型の評価が高いようだが、筆者は本人型の方が好みで、特に戦前の凛々しい表情の本人型に惹かれる。今回、保存状態が良い芳蔵本人型が入手できたので紹介したい。こちらが、そのこけしである。大きさは9寸3分。胴上部の緑ロクロ線が僅かに退色しているだけで、その他の彩色は良く残っている。胴底に「昭和13.12」の書き込みがある。頭頂は赤と黒の蛇の目、肩の部分が括れ、胴には大きな牡丹の花が二輪描かれている。上部に蕾が1つ添えられているのもアクセントになって絶妙である。
このこけし、良く見てみると、眼点の下部と下瞼の間に隙間があり白目のようになっているのである。筆の加減でこのようになったのかとも思ったが、両目とも同じようになっているので、意識して描いたものと思われる。
このこけし、良く見てみると、眼点の下部と下瞼の間に隙間があり白目のようになっているのである。筆の加減でこのようになったのかとも思ったが、両目とも同じようになっているので、意識して描いたものと思われる。
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