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第111夜:新山実の栄五郎写し

Minoru_eigoro8_kao2

リオ・オリンピックが終わって数日、代表の選手達も帰国し、メダリスト達はスポーツ番組やワイドショーに引っ張りだこの状態で、五輪の賑わいの余韻が続いている。中には、五輪ロスに陥っている方も居られるかも知れない。さて、昨年、弥治郎の新山実さんが巣鴨の高岩寺に実演で来られた時にお願いした栄五郎古品の写しが届いたので、今夜はそのこけしを紹介しよう。口絵写真は栄五郎写しの表情である。

Minoru_eigoro8_hikaku

真ん中が「原」こけしで、正末昭初の栄五郎こけしである(第20夜参照)。その左右が、実さんの写し。「原」は大きさが7寸6分であるが、写しは7寸3分と少し小さくなっている。「原」の形態的な大きな特徴は、横広の大きな頭であり、これは頭頂部は平らであるが頬から顎にかけては窄まっている。実に美しいカーブになっているのである。一方、写しは頬から顎の窄まりがそれほど顕著ではなく、ふっくらとした形になっている。

Minoru_eigoro8_hikaku_yoko

こちらは、斜め横から見たところである。

次に、ロクロ線模様を見てみよう。実さんはロクロ模様は沢山描いており、その延長線上で今回も作ってくれたと思う。ここで、「原」こけしと比べてみると、一見同じように見えても、「原」の方は線の太さと配置に工夫が感じられるのである。例えば、赤の太いロクロ線、写しは4本とも同じ太さで間合いも同じで画一的な感じがする。一方「原」では、上から2番目の線はやや細く、しかも間に白生地の部分を生かして変化を与えている。この辺のロクロ線の色と太さと配置の描彩は絶妙であり、栄五郎の非凡さを物語っている。本稿のこけしは形態・描彩ともシンプルなものであるため、その辺りの違いがこけしの完成度に影響を与えていると言えるだろう。

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コメント

この場所をお借りして済みません。友の会ホームに山寺のこけし塚供養祭の件が乗っておりますが、期日が変更になりましたので記述変更をお願いします。長年供養祭を行ってきましたが、諸般の事情で今回が最後になるとのことです。そのため、これまで埋葬された方々が、別個に永年供養されることになるとか。是非関係者にご連絡いただき確認をお願いします。是非最後の供養祭を盛大に行われるよう、よろしくお願いします。

こけし老人様
ご連絡ありがとうございます。
友の会で確認したいと思います。

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