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第120夜:こけし談話会(H28#2)

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昨18日は東京こけし友の会の「こけし談話会」があったので、その報告である。通常は第2日曜日が定例であるが、9月の第2週は友の会の旅行会が入っていたため、一週ずれて第3週になった次第である。今回のテーマは「本田鶴松・亀寿のこけし」で、出席者は14名、こけしは鶴松・亀寿・久雄・四竃健康など40本程が持ち寄られた。中でも、鶴松、亀寿はそれぞれ10本以上が集まり壮観であった。口絵写真は稀品の一つである四竃健康の表情である。

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先ずは、談話会幹事である鈴木康郎氏による工人と作品の解説があり、その後、持ち寄られた作品を鑑賞した。


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鶴松のこけしでは、流石に大正期のものは無かったが、昭和初期以降のものが相当数集まった。こちらは昭和一桁台と思われるこけし。左2本はヤフオクに出た昭和初期の完品。眉と目の間隔がそれ以降のものと比べると狭いのが特徴か。

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皆で色々と検討してみたが、鶴松の年代変化(特徴)はあまり顕著ではないようだ。ただ、花模様の花弁が初期のものは水平で数も少なく、年代が下がるほど花弁の先も下がって数も増えてくるようだ。それから見ると、真ん中の作はやや後の作かも知れない。

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鶴松、昭和二桁台のこけし。

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こちらは、亀寿の初期と思われるこけし。頭がかなり角ばっており、鼻が曲がっている。

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昭和10年台の中頃以降になると、頭は丸くなり整った表情になってくる。いずれも戦前作。

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亀寿の小寸物。左の髷付きは珍しい。

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亀年のえじこ。

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本田久雄のこけし。久雄は鶴松の四男で、昭和13年から木地修業、数年後に転職したため、作品数は少ない。

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昭和20年1月に戦死したため、作品数が非常に少ない四竃健康のこけし。保存も良く素晴らしい。健康は昭和15年頃、鶴松や亀寿の木地に少数描彩したという。

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裕輔の初期作。あどけない表情が何とも言えない…。

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