第117夜:一夫さんの文吉・文六型
友の会の旅行で佐藤一夫さんのお店を訪ねた折、店には一夫さん、良子さんの各種こけしが並んでおり、その中に文吉型のこけしがあった。また、以前作ったという文六型のこけしも出してくれた。一夫さんの文吉型については色々な事が言われているが、Kokeshi Wikiにも掲載されており、なかなかの出来栄えであり、文吉型と文六型を1本ずつ入手してきた。口絵写真は、文六型の表情であるが、力の入った良い出来だと思う。
こちらが入手した文吉型(左:9寸)と文六型(右:6寸8分)である。文吉型は2年程前から作り始めたとのことで、牡丹模様の特徴的な文吉こけしを一夫さん流に上手く表現していると思う。
手元の文吉こけし(左:8寸9分)と比べて見た。胴模様の様式は左の文吉と全く同じなので、左のような文吉を手本にして作られたものだろう。頭が左に比べてやや長めであるが、文吉作でも長いものもある。こうして並べて見ると、表情(特に目の描法)に違いが見られ、文吉のねっとり感に対し、一夫作は鋭さが感じられる。文吉型とは言え一夫さんのこけしとして完成していると言えるだろう。
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