第174夜:最近入手の古品(高橋直次)
古品シリーズ第3回目の今夜は鳴子の高橋直次のこけしである。老舗「高亀」の高橋武蔵の3男である直次は昭和19年5月30日に24歳で没しているため、その残るこけしは多くはなく特に状態の良いものにはなかなか巡り合わない。国恵志堂も小寸のたちこが1本あるだけであったが、今回出会った直次は非常に保存の良いものであり入手した。口絵写真は、その表情である。
こちらが、直次こけしの全体像である。大きさは1尺。底には寺方氏のラベルが貼ってあり、昭和15年6月入手のものと分かる。保存状態はとても良く、赤と緑の色彩が鮮やかに残っている。胴に黄色は塗られておらず、胴模様は朝日菊を三段に重ねたような珍しい模様である。
ほぼ同時期の武蔵こけし(左:紀元2600年のこけし、第26夜)と並べてみた。木地形態はほぼ同じであるが、胴底の仕上げは直次は鉋の丸溝であるが武蔵は鋸の切り離しである。描彩面では胴模様は異なるが、やはり面描の違いが大きい。
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