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第171夜:太治郎から弘道へ

Tajiro_s13_kao

4月に入ったものの、今日は寒い1日である。先月12日~13日に一泊二日で名古屋に出かけた折、玩友Z氏とこけし鑑賞会を開いた。最近の収集品の多くはヤフオクからが多いので、どうようなものかはほぼ分かっているが、やはり現物を見るのは楽しいものである。そんな中に太治郎の大寸物があった。共に太治郎好きで好みは一致するが、国恵志堂には大寸太治郎は既に1本あるので、このヤフオクには参加せず見守っていた。幸い、その太治郎はZ氏の手に落ち、今回それを見ることが出来た。こちらからも最近入手の弘道33年を持って行ったが、並べてみると実に良く似ているのである。特に表情は、この手の太治郎をお手本にしたかと思えるほどであった。口絵写真は、その大寸太治郎の表情である。

Tajiro_s13_2men

こちらが太治郎こけしの全体像である。大きさは尺2寸。太治郎の標準的な形態であるが胴はやや太めか。中央部が膨らんだ典型的なエンタシスである。胴上部は、通常の太治郎「本型」の波線ロクロ模様であるが、下半分には紫の太いロクロ線が多用され見慣れない様式である。大寸物で胴模様が単調になるのを避けるために工夫したのであろうか。

Tajiro_s13_hikaku

持参した昭和33年(11月)の弘道(右)と並べてみた。弘道の方がややすっきりしているが、木地形態はほぼ同型と言って良いであろう。

Tajiro_s13_kao_hikaku

表情を比べてみた。頭の形、眉まで達する長い前髪、前髪の下部の位置から顎まで伸びる大きな鬢、膨らみのある二重の大きな瞳、やはり大きな鼻と口。瓜二つとは言わないまでも、実に良く似ていることが分かる。師匠正一の模倣から始まった弘道のこけしは、33年の中頃からは太治郎を目指したものになると言われているが、今回、この太治郎と比べたことにより、まさにこの手の太治郎をお手本にしたであろうことが明らかになったのである。

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