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第177夜:最近入手の古品(佐藤円吉)

Enkiti_ume_kao

4月も2/3を過ぎ、桜もすっかり終わって新緑の季節になってきた。久し振りの掲載である。さて、連載の古品シリーズの第6回の今夜は、佐藤円吉の梅こけしである。遠刈田のこの梅こけしは国恵志堂の重点蒐集アイテムの一つになっているので、円吉作も2本持っているが、今回の作はオカッパの様式が異なるので入手した次第。口絵写真はその表情である。

Enkiti_ume_2men

こちらが、円吉こけしの全体像である。大きさは7寸8分。円吉の梅こけしの中では後期の分類に入るのであろう。括れの大きな胴の木地形態と枝・花の多い華麗な梅模様は典型的な後期の特徴である。真ん中から左右に振り分けた前髪、下瞼からはみ出るほど眼点の大きな瞳は、明るい表情で前を見つめている。昭和16年頃の作であろうか。

Enkiti_ume_hikaku

手持ちの2本の円吉こけしと並べてみた。左5寸は52歳作。梅こけしとしては初期の部類に入るもの。眉・目の湾曲が少ない切れ長の三日月目、胴の括れは少なく、梅模様も花の数が少なく、あっさりしている。右は6寸で、製作時期は本項の作よりも少し前かも知れない。

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