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第175夜:最近入手の古品(大沼竹雄)&花見2

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今年の花見は3日に靖国神社に行ったのだが、隣の千鳥ヶ淵は見頃ではなかったので、昨7日(金)に再び訪れてみた。昼時点では未だ小雨も降っている中、ほぼ満開の千鳥ヶ淵の桜を楽しんだ。今年は1本の木でも咲く時期に差があり、木全体が満開になるモクモク感は少なかった。午後になり天気も回復したので、六義園にも行ってみた。こちらは大きな枝垂桜の名所であるが、それは既に散って葉桜になりかけていたのが残念だった。来年に期待しよう。
さて、今夜の古品は大沼竹雄のこけし。昭和10年前後の鳴子では、松田初見と共に盛んに売り出していたと言われているが、そのこけしは驚くほど出て来ない。国恵志堂も大寸を1本持っているに過ぎない。今回は保存の良い竹雄だったので迷わず入手した。今夜はそのこけしを紹介しよう。口絵写真は、その表情である。

先ずは花見の写真から…

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こちらが千鳥ヶ淵の桜である。(4月7日)

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こちらは六義園の桜。上から葉桜になった垂れ桜、青空に聳える山桜、そして満開のソメイヨシノである。

さて、大沼竹雄のこけしである…

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こちらがその全体像。大きさは8寸。前面は綺麗だが裏面は日に焼けている。胴には薄く黄色が塗られている。竹雄のこけしの胴模様は、代名詞になっている車菊と重ね菊、それに草書体時代には石竹が多く見られる。本作は、珍しい菱菊。竹雄の車菊は見事に図案化されて、こけしの胴模様の中でも完成度の高いものであるが、この菱菊では何とも素朴である。面描は楷書体時代の顔で鬢飾りは描かれていない。「美しきこけし-名和好子こけしコレクション図譜」に1尺4寸の竹雄こけしが載っているが、同様の菱菊模様で鬢飾りもなく、ほぼ同時期のものと思われる。従って、昭和13年頃の作であろう。

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コメント

柿沢さんの頒布回、どうなりましたか?楽しみにしてますけど。

山田伸之様
大変お待たせして申し訳ありません。
昨年、是隆さんが急逝してしまい予定が狂ってしまいました。
3月に是伸さんが千葉に来た折、次回頒布の確認をしました。
これから「原」こけしを送って作って貰います。
もう暫くお待ちください。

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