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第200夜:弥治郎3家合体こけし誕生

Jajiro_3ren_kao

今年1月の中旬、ヤフオクにこけしの頭と胴2体がバラバラになった状態で出品された。頭は鳴子系のもので、胴体は弥治郎系のもの。いずれも戦前の著名工人のもので、個々のパーツとしての状態はなかなか良い。資料として何かの役に立つかも知れないし、関連の現行工人に修復して貰えるかも知れないと思い入手した。弥治郎の胴2体は繋げられそうなので、先月、下谷こけしまつりに上京した新山吉紀さんに見て貰い、修復をお願いした。そのこけしが本日届いたので紹介したい。口絵写真は、修復こけしの頭となった木村敦さんの表情である。

Jajiro_3ren_buhin

これが、ヤフオクで入手した時の状態。左から嘉三郎かと思われる胴下部、高橋盛らしい頭、久治が連想される胴上部(胸)である。

Jajiro_3ren_hikaku

この3点の内、胴下部と胴上部は何とか繋がりそうな状態であった(左)。右は実際に繋いで頭を付けた完成品。

Jajiro_3ren_2men

では、完成したこけしを見てみよう。大きさは1尺8寸の堂々たるこけしである。胴下部はミズキ材で小倉嘉三郎作に間違いないとのこと(吉紀さんが小倉勝志さんに確認してもらった)。胴上部は吉紀さんにより新山久治作でウリハダカエデ材であることも分かった。さて、欠けている頭は誰かに作って貰う必要がある。胴下部は小倉家、胴上部は新山家ということで、頭は弥治郎3家の残りの1つ、佐藤家の工人ではどうかと吉紀さんが考えてくれ、結果、木村敦さんに白羽の矢が立った。佐藤英雄さんの甥である木村敦さんは佐藤勘内の子孫にあたり、現在は修業中との事。吉紀さんの指導で、頭の木地(ミズキ材)を挽き、頭と顔の描彩を行ってくれたそうだ。なお、胴の接続や欠けた首の修復など全体の調整は吉紀さんが行ってくれた。こうして、弥治郎3家の工人の手になる合体こけしが完成したのである。面倒なお願いを聞いて下さった吉紀さん、そして頭を作ってくれた木村さんに感謝である。

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コメント

面白い試みですね、マジンガーZを思い出しました。
本当に優しい工人さん達ですね、そのことに惹かれましたのでコメントしてみました。
楽しい記事をありがとうございました。

NT様
コメントありがとうございます。
戦前の部品を使って、こけしが1体出来上がりました。
これもこけしの楽しみ方の1つになりましょうか…(笑)

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