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第201夜:瀬谷幸治の亥一型

Koji_iichi_kao

あまり梅雨らしい日も見られなかった関東地方もようやく梅雨明け宣言があった。酷暑の中、今日も日中、最近健康のため始めた1万歩ウォーキングに行って来た。本ブログも200夜を超え久し振りの更新となった。瀬谷幸治の氏家亥一型は以前写真で見た事があり興味を持っていたが、先日ヤフオクでようやく手にすることが出来た。背ラベルから名古屋こけし会の第41回定期頒布品であり、幸治さんがこけし製作を休止する前の作と思われる。今夜はそのこけしの紹介である。口絵写真はその表情である。

Koji_iichi_2men

こちらがその全体像である。大きさは1尺。名古屋こけし会の依頼で、「木形子談叢」掲載の氏家亥一のこけし(大)を写真により復元したものと思われる。談叢の写真はモノクロのため、胴のロクロ線の配色などは他の善吉こけしなどを参考にしたのであろう。

Koji_iichi_hikaku

亥一の原こけし(右)と並べてみた。胴は原こけしは裾の広がった三角胴に近い形態であるが、復元こけしの方は直胴に近い。また、胴裾は復元作では面取りをしているが、原こけしに面取りは無い。胴のロクロ線は原こけしも赤以外は退色していて不明であるが、復元作は赤と緑の2色で描いている。

Koji_iichi_kao_hikaku

次に面描を比べてみよう。前髪と鬢、三日月形の二側目、写実的な鼻と口など、復元作は顔のやや上方に纏まって描かれているが、全体の雰囲気は良く出ており、亥一の復元こけしとしては良い出来だと思う。

Koji_iichi_atama_hikaku

後頭部から頭頂部を比べてみよう。原では後頭部にも2重のカセとつんげが描かれているが、復元作では描かれていない。また、原では頭頂部の黒蛇の目の内と外に赤で円が描かれているが、復元作では蛇の目の外に黒で円があるだけである。この部分は写真では見えない部分であり致し方ない点である。

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