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第222夜:松三郎の豆えじこ

Matu_mame_ejiko

ここのところヤフオクに小寸(豆)こけしが数本ずつ纏めて出品されており、その中には古品も含まれているために注目して見ている。そんな中から見つけたのが、今回紹介する松三郎のえじこである。出品写真ではその小ささの実感が分からなかったが、手元で見てみると相当に小さく、また愛らしい。今夜はその豆えじこを紹介しよう。口絵写真は、やや斜め上から見たところである。

Matu_mame_ejiko_mae

こちらが全体である。高さは4cm、径3.8cm、頭は8mmである。頭は作り付けではなく少し動くが、嵌め込みのように回るものではない。胴の上下には赤の帯を配し、中央部には緑の帯を入れている。その上下にはザラ挽きを施し四つ花を3つ描いている。目は点状の眼点のある一側目で、幼子の愛らしい表情である。

Matu_mame_ejiko_soko

こちらは底である。松三郎の名前と「鴻」の印が押してある。そこで戦前のこけし資料である雑誌「鴻」の復刻版を調べてみた。すると第参号の「頒布作者の頁」に伊藤松三郎が紹介されており、その頒布品の写真も載っていた。その写真の中に豆えじこが載っており、それが今回のえじこと同様のものであった。写真は昭和15年5月に撮影されたものであり、頒布解説では「全体へザラ挽きをした可愛いゝものである。」とある。」

Matu_mame_ejiko_ue

こちらは上から見たところ。頭は松三郎がえじこによく描く黒頭で、首周りには緑の涎掛けも付いている。

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