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第235夜:匠の技(佐藤春二)

Haruji_ejiko_atama

最初にこの種のエジコを見た時には驚いたものだ。篭に入った幼子の首が回るのは分かるとしても、中の身体もまた篭の中でクルクル回る仕組みは、一体どうやって作ったのだろうと思う。静止が基本のこけしと違って、このエジコは頭と胴体が動くところが何とも面白い。幼子の胴体に描かれた赤・緑・紫の丸円模様もどのようにして描いたのだろうか…。この手のエジコが誰によって何時から作られたのか定かではないが、春二が作り出したような気がする。口絵写真は、その表情である。切れ長の凛々しい瞳は幼子というより妙齢の少女を思わせる。

Haruji_ejiko_mae

こちらは正面から見たところ。径、高さとも3寸である。正面の胴模様は大きな旭菊で華麗である。胴が動くために、篭の旭菊と胴の丸円模様の組み合わせが色々と変わり面白い。

Haruji_ejiko_ushiro

こちらは裏面から見たところ。こちらの旭菊は花弁の長さが一定ではなく長短組み合わせて動きがある。後頭部は頭頂の紫ロクロ線の下から髪が見えており、それに赤いリボンが結ばれている。

Haruji_ejiko_cyo

胴の左右には、春二の代名詞である蝶が軽やかに飛んでアクセントになっている。

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