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第247夜:野地さんの鉄兜

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昨年12月、伝統こけしの店「つどい」から喪中の挨拶状を頂いた。ご主人亡き後も孤軍奮闘されていた奥さんも高齢には勝てず昨年の6月に逝去されていた。その「つどい」が野地忠男さんに依頼して出来上がった鉄兜こけし(由吉写し)が先日ヤフオクに出品されていた。保存完璧で2500円という適切な最低価にも拘わらず他に誰の応札も無く、我家にやってきたので紹介したい。口絵写真はその表情である。

「つどい」では「こけし談叢」というこけしの解説資料を作っていて、訪れた客に配布していた。その中に『野地忠男工人の「鉄兜』という資料があり、野地さんの鉄兜こけしの説明が載っている。それによると、「原」こけしは久松氏の旧蔵品で鉄兜を被った5寸5分のこけし(昭和16年作)である。それを「つどい」のご主人が野地さんに写しの依頼をしたもので、初作は平成元年に作られたとのこと。その後、3月、4月と作られ(これらには、「3月写し」、「4月写し」と野地さんの底書きがある)、さらに9月、11月にも作られた。(こちらには「野地作」とだけ署名)

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さて、こちらが本項のこけしとその底書きで、大きさは原寸と同じ5寸5分。底には「4月写し」の署名がある。「原」を忠実に写したこけしであるが、3回目ともなって大分慣れて来たと思われるが、「こけし談叢」掲載の写真で見る限り、初作、3月写しと殆ど違いは見られない。野地さんはこの写しの作成に精魂を傾け、大変苦労したと語っており、その後は殆ど作っていないようだ。

なお、「つどい」は平成6年に同じく久松コレクションの桃割れ由吉の写しを野地さんに依頼しており、それは千夜一夜(1)の第39夜に紹介している。

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コメント

伝統こけしの店「つどい」の奥さん
ご主人より店内在庫を覚えていられ、いつもお茶を入れていただいた思い出が有ります
「つどい」で野地さんの1寸鉄兜こけしと小さなえじこを購入させていただきました

雪割草さま
「つどい」ではお土産に今さんの豆こけし等を頂いたこともありました。今となっては懐かしい思い出ですね。

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