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第256夜:二代目虎吉の太子型

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25日の友の会入札には、保存の良い戦前巳之助の本人型や昭和36年の佐藤重之助など、魅力的なこけしが並んでいた。そんな中で筆者が注目したのは、二代目虎吉のこけし2本であった。共に昭和43年の作で1本は直胴型、もう1本は太子型(地蔵型)である。43年と言えば「たつみ」の要請で二代目虎吉が初代虎吉の秀作を復元し、直胴型と太子型の2本組で頒布しており、その時期のものと思われる。その時期の太子型は持っていなかったので、そちらを主にあわよくばと2本をペアでと両方に応札したが、太子型のみの入手となった。今夜はそのこけしを紹介しよう。口絵写真は、その表情である。

Tora2_s43jizo_2men

こちらが、そのこけしである。大きさは4寸7分。胴底に「43.11.15」と入手日と思われる日付が記入されている。卵形の頭に大きく膨らんだ胸、裾部は細く絞られて、畳付きは大きな台状になっている。胴模様は赤と緑の返しロクロ線、台部にも赤と緑のロクロ線が引かれている。頭部は小さな蛇の目に赤いカセ、下瞼の長い潰し目が爽やかである。湊屋の伝統に則った秀作である。

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第38夜で紹介した43年の直胴型(左、6寸)と並べてみた。同じ赤と緑の返しロクロ模様を胴に纏い、同じ雰囲気の表情でペアとしても良くマッチしている。なお、友の会に出ていた直胴型は胴下部のロクロ線に黒が使われており、同時期の直胴型でも幾つかの種類があるのであろう。

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