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2018年4月

第267夜:幻の岩太郎(3)

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国恵志堂の鳴子古作は、高橋五郎氏の見立てでは明治期の「岩蔵旧作」ということになったが、勿論それで決定という訳ではなく、岩蔵以外の可能性も考えられなくはない。その1は、木地は二人挽きではないかという指摘(高橋正吾氏)。岩蔵は16歳(明治24年)から一人挽きロクロに上がったと言われているが、岩太郎は終生二人挽きだったという。岩蔵が師匠の木地に描彩したとは考えられないから、二人挽きなら岩太郎の可能性が強い。その2は、筆の使い方が岩蔵とは異なるという指摘(橋本正明氏)。岩蔵の筆は真ん中で力を入れ、それから力を抜いて引く描法であるが、この鳴子古作では力の強弱は感じられないという。そして、その3が胴の石竹模様である。

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第266夜:幻の岩太郎(2)

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仙臺こけし洞の高橋五郎氏には昨年末にこの鳴子古作こけしの写真を送付して作者に関する検討を依頼していた。その返事から、五郎氏は作者を特定したことが分かったが、それが誰かは実際に現物を見てからということになっていた。私としても、鳴子系古作4本の内の1本が気になっており、それと実際に見比べてみたいと思っていた。そうして、第264夜のこけし探求の旅になったのである。五郎氏に会った後には鳴子にも足を運び、長老である大沼秀雄さんと高橋正吾さんにも意見を聞きたいと思っていた。口絵写真は鳴子古作こけしの横顔である。

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第265夜:友の会4月例会(H30)

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昨22日(日)は東京こけし友の会の4月例会があった。4月の例会は総会を兼ねており、新品こけしの頒布が無いことから参加者は他の月より減る傾向にある。今年はそれに土湯のこけしまつりが被り、しかも季節外れの夏日にもなってしまった。恐れていた通り、参加者は50名を割って48名に留まった。第二部の総会では事業報告(同計画案)・会計報告(同予算案)の承認を頂き、人事では橋本永興会長が退任して、平塚俊夫氏が新会長に就任した。口絵写真は筆者に渡された輝幸さんのおみやげこけし。

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第264夜:幻の岩太郎(1)

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昨年の12月10日(日)の夜、いつものようにパソコンでヤフオクを見ていると、鳴子の古風なこけしが出品されていた。古いように思えるが、色彩は完璧に残っており保存状態は頗る良い。鳴子好きの国恵(筆者)はたちまちこの古雅な趣のこけしに心を奪われた。一体誰の作であろうか。肩に1本の太い鉋溝とその上に描かれた大きな赤点(投げ筆)の様式は庄司永吉を思わせる。頭頂部の平らな蕪頭は岩蔵風。胴模様は何であろうか。竹雄が得意とした石竹の原型ではないだろうか。そんな特徴を思い巡らすと一人の工人名が頭に浮かんだ。庄司永吉、大沼岩蔵、大沼竹雄の共通の師匠にあたる大沼岩太郎である。絶妙な木地形態、大胆な描彩の胴模様、古雅な表情は、小物挽きの名人と言われた岩太郎ならきっとこんなこけしを作ったのではないかと想像される。そう思い始めると心のワクワク感は一気に高まり、何としてでも手元で現物を見てみたいという欲求にかられてしまったのである。口絵写真は、その鳴子古作こけしの表情である。

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第263夜:こけし探求の旅

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4月12日から13日に1泊2日で仙台・鳴子に行ってきた。昨年末に入手した鳴子の古作こけしに関する調査の旅である。12日の東京は夏日の暑さで仙台でも桜前線は散り始めになっていたが、陸羽東線を内陸に行くに従って、桜は満開から咲き初めとなり、13日の鳴子は風が相当に冷たく、室内では暖房を使うような状態であった。12日は、仙台の仙臺こけし洞(高橋五郎氏宅)を訪ね、仙台に一泊して翌13日は鳴子を巡ってきた。口絵写真は、高橋正吾さんに頼んでおいた寅蔵写しの表情である。調査結果については次回・・・。

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第262夜:ちょっと変わった太治郎こけし

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今日から4月である。例年ならこれから花見の時期を迎えるのだが、暖かい日が続いた今年は関東でも既に桜吹雪から葉桜の季節を迎えつつある。そんな先月後半、ヤフオクに状態の良い古品数本を含む5本ほどを纏めた出品が数組あった。その内の1組を入手出来たので、順次紹介したいと思う。今夜は中でも気になっていた太治郎こけしである。口絵写真は、その太治郎の表情である。

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