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第269夜:伊豆定雄(その2)と堂ヶ島

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ここのところ更新が滞ってしまい久し振りの掲載である。平成もあと1年を切り昭和の名残を惜しむかのように有名歌手・俳優の逝去が続いている。この1週間だけでも、西城秀樹、星由里子、朝丘雪路が亡くなった。2回の脳梗塞から復帰して頑張っていた秀樹!追悼番番組で流されるその歌声・声量は素晴らしく他の追従を許さない。YMCAやヤングマン、ローラなど著名な曲がきら星のように輝くが、筆者はブルースカイブルーが一番好きである。それにしても63歳は早過ぎる。さて、先週の11日~13日まで西伊豆堂ヶ島に行って来た。それにちなんで今夜は先日ヤフオクで入手した伊豆定雄のこけしを紹介しよう。定雄の残るこけしでは昭和3年から13年までの約10年のものが知られており、昭和4,5年のものは千夜一夜(1)の第999夜で紹介した。口絵写真は今回の定雄の表情である。

堂ヶ島には過去に2回ほど行ったことがあったが、以前あった洋ランセンターが閉園になっていたのが寂しかった。併設されていた加山雄三記念館は健在で、次週(20日)にはサイン会が予定されていた。その加山雄三も光進丸が火災で沈んでしまい、映画の共演者だった星由里子も亡くなってしまい寂しさもひとしおだろう。

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こちらは宿から眺めた堂ヶ島の景観。

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こちらは堂ヶ島の観光名物の海の洞窟クルーズ。天井が抜けて上から光が差し込み、エメラルドグリーンに輝く水面が神秘的である。


さて、伊豆定雄のこけしである。

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大きさは7寸4分(22cm)。緑色もしっかり残っており保存状態は良い。胴の黄色は塗られていないようである。丸い頭にオカッパ、湾曲の大きな眉と上瞼の大きな瞳。肩の赤い山はかなり大きい。胴には華やかな菊花を正面菊2輪を中央に描き、その両側に横菊を左右5輪ずつ並べている。その間には、胴下部から茎・葉を密に描いて埋めている。

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初期の作例(第999夜)と並べて見た。右が昭和4、5年頃の作。右作では頭はやや縦長で黒髪の部分が多く、また黒目が多くて幼女の表情になっている。右に比べて左の本作では、頭は横広気味に丸く眼点はやや小さくなって乙女の姿に成長しているようだ。なお、肩の山は初期は低く、段々高くなり、晩年には頗る高くなるが、これは弟子の岡崎仁吉木地と言われている。

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