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2018年12月

第326夜:こけし界の二刀流(柿崎文雄)

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今年も余すところ二日を切った。関東地方は好天の30日である。今年最後の本ブログの話題は「二刀流」にした。大谷翔平がMLBで実践・披露した投打の二刀流はやはり今年の大きなニュースであり、それへの便乗である(苦笑)。さて、こけしの二刀流の意味合いとしては、二つの別の系統のこけしを本格的に製作したということにした。とは言え、今回取り上げた柿崎文雄さんにしても、土湯系(中の沢)のこけしを作り始めてからは鳴子系のこけし製作は止めているから、2系統のこけしを同時に製作という意味での二刀流ではないことはご了承願いたい。口絵写真は最近ヤフオクで入手した鳴子型こけしの表情である。

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第325夜:今年最後の鳴子詣で

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昨27日、今年最後の鳴子詣でを日帰りで行ってきた。大沼秀則さんに頼んでいた大正期誓写しこけしの確認と高橋正吾、大沼秀雄の両長老工人への年末の挨拶のためである。古川辺りまでは陽も差して好天であったが、陸羽東線に乗り換えて鳴子に近づくにつれて雲が多くなり、鳴子に着いた時には小雪が舞う程になっていた。10月に訪れた時には紅葉見物に来ていた中国人観光客で一杯だった鳴子温泉駅も元の静けさを取り戻していた。秀雄さんは病院に行ったとのことで不在、その分正吾さん宅で長居をしてしまった。降り出した雪は一段と激しくなり、正吾さん宅を辞す時には上野々のスキー場は白銀の世界に変っていた。口絵写真は秀則さんが作ってくれた大正期誓写しの表情である。

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第324夜:乗太郎か(?)

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先日の日曜日(16日)に締め切りを迎えたヤフオクに鳴子系の古品が出品されていた。ところが思いかけずこの出品を当日まで知らないでいた。終了まであと数時間の段階でこれに気付き、慌ててウォッチリストに登録してじっくりと眺めてみた。出品の解説では「戦前・高橋武蔵?」となっていたが、戦前の武蔵とは表情から受ける印象が異なり、「高亀」の他の工人のこけしを思い浮かべた。先ず思い当たったのは佐藤乗太郎。しかし乗太郎は残存数が少なく即断は出来なかった。終了までにかなりの確信を持ち、運よく入手に至った。口絵写真はその表情である。

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第323夜:戦後の力蔵こけし

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こけしは1本で眺めても良いし、群像として見るのも迫力があって良い。一方で、一対のペアとして対峙するのも趣があってなかなか良い。ここ数回連載した、栄治郎型を手絡頭と黒頭のペアとして並べて鑑賞するのもその一例である。このペアの組み合わせは色々と考えられるが、同じ大きさのものを並べるのは王道である。蔵王系の中で橋本力蔵のこけしは戦前から作られており、横分けした黒頭と剛直な風貌から人気が高い。国恵も戦前作が欲しいものの今だにコレクションに加えられないでいる。今夜は戦後の力蔵こけしをペアで紹介しよう。口絵写真は戦後力蔵の表情である。

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第322夜:黒頭の栄治郎型(幾雄・恵治)

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さて、今夜は幾雄さんの黒頭栄治郎型である。幾雄さんは昭和55年に田中恵治さんが弟子入りして木地を挽くようになるまで、酒屋の店が忙しかったこともあり、こけし自体の製作量は多くはなかった。そんな中で、幾雄さんが何時から黒頭型を作ったのか確認していないのではっきりしない。平成に入ってからは良く見かける様になった。手持ちの黒頭は2本、うち1本は昭和期のものと思われ、それを中心に紹介したいと思う。口絵写真は、その表情である。

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第321夜:黒頭の栄治郎型(敦夫)

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先日、ヤフオクに田中敦夫の黒頭の栄治郎型が出ていた。国恵志堂は敦夫の手絡の栄治郎型は持っていたが、この黒頭は同じ大きさでもあり、昨夜の源吉同様ペアで持ちたいと思い入札した。運よく入手することが出来たので紹介したと思う。田中敦夫は昭和31年に源吉に弟子入りし、昭和33年からこけしも作っている。従って、その当時源吉が作っていたこの黒頭の栄治郎型も作ったのであろう。口絵写真はその表情である。

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第320夜:黒頭の栄治郎型(源吉)

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色々な工人の栄治郎型を精力的に集めていた頃、祐天寺にあった「つどい」民芸店で斎藤源吉の栄治郎型を見つけた。未だ持っていない源吉の作であり、かなり心が動いたが、黒頭が気になって手に入れなかった。その後、源吉の手絡模様の栄治郎型が手に入ると、今度は黒頭のものが欲しくなり、2年ほど前に楽語舎で求めた。この黒頭の栄治郎型は岡崎幾雄さんも作っており、その製作の経緯が知りたくなったが、未だに確認はしていない。今夜は源吉の黒頭栄治郎型を見てみよう。口絵写真はその表情である。

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第319夜:友の会12月例会(H30)

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昨9日(日)は東京こけし友の会、今年最後の例会があった。こけし界ニュースで今年亡くなった工人を偲んだ後、例会ギャラリーは江口委員の担当で木地について興味深い話があった。おみやげこけしは遠刈田系の我妻昇さん。今月の新品は今年の頒布こけしのストックが特別価格で頒布された。他に保存状態の良い中古こけしやこけし関連文献の頒布も多数あった。第二部では、高尾山こけしまつりやみちのくこけしまつりの報告がスライドを用いて行われた。その後、橋本正明氏より「たつみ頒布の慎二こけし」の話があり、そのたつみ頒布用の慎二こけしが出席者全員に配布された。最後に恒例のじゃんけん大会で閉会となった。なお、鳴子の大沼秀顯さんが飛び入りで例会に参加されて、今年最後の例会に華を添えた。口絵写真は筆者が手渡されたおみやげこけし。

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第318夜:垂涎の栄治郎型(幾雄)

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一時期、国恵は栄治郎型と勘治型に凝ったことがあった。栄治郎と勘治の大寸こけしはいずれも明治期の作品であり、こけし界を代表する名物こけしである。そのこけしの復元作(写し)を集めようと思ったのである。特にその型の後継者として定評のあった岡崎幾雄さんと遊佐福寿さんの原寸ものは毎年現地に足を運んで入手を心掛けた。しかし、当時は第二次こけしブームの最中、その入手は簡単ではなかった。幾雄さんの栄治郎型は昭和31年から製作されており、「こけし 美と系譜」にその初期作の写真が載っているが、その時期の作品との出会いはなかなか訪れないまま今に至っていた。先週、ヤフオクで締め切りのあった幾雄さんの栄治郎型は待ちに待った初期の作品であった。今夜はそのこけしを紹介したい。口絵写真はその表情である。

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第317夜:遂に巡り合った岩蔵!(偽出品にご注意を)

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いつからか「鳴子の国恵」と言われるようになって、その内に本人もその気になって、鳴子のこけしには一段と力を入れて集める様になった。お陰で、鳴子系で古いこけし、珍しいこけしもコレクションの中に並ぶようになった。しかし、鳴子を代表する岩蔵のこけしには縁がなかった。岩蔵のこけしは古品にもかかわらず結構な数が出回っているが、国恵が欲しいと思うようなものには出会わなかった。そんな中で10月にヤフオクに出た岩蔵は何としても手に入れたいこけしであった。今夜はそんな想いで国恵志堂にやってきた岩蔵こけしを紹介したい。口絵写真はその岩蔵こけしの表情である。

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第316夜:喜平の鯨目(戦前)

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福島県飯坂温泉の渡辺喜平のこけし(特に戦前作)は好きなこけしの一つでもあり、本ブログでも何回か紹介してきた。喜平は正末昭初からこけしを作っていたようだが、確実に喜平作と言われるこけしは昭和16年以降のものであるようだ。その喜平のこけしには目の描法が異なる2種があり、一方は一側目で眼点が大きくて丸いドングリ目のもの、他方は鯖湖の鯨目である。これまでドングリ目のこけしは入手できていたが、鯨目には縁が無く、ようやく手にすることが出来たので紹介したい。口絵写真は鯨目こけしの表情である。

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第315夜:ヤフオクの拾い物(賢二郎)

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今日から12月である。早いもので今年もあとひと月になってしまった。年初に計画したプランはまた来年に持ち越しとなりそうである。さて、Kさんより見せて貰ったもう1本のこけしを紹介しよう。初めて目にした時、その張りのある表情に好感をもったが、手の込んだ胴模様は初めて見るものであり誰の作かは思い当たらなかった。ヤフオクの出品が増えるにつれて、色々と面白いものも出てくるようになり、それはそれで楽しいものである。こういったこけしを安価に入手した楽しむのも、こけし蒐集の醍醐味の一つなのであろう。口絵写真は、そのこけしの表情である。

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