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第321夜:黒頭の栄治郎型(敦夫)

Atuo_kuro_eijiro_kao

先日、ヤフオクに田中敦夫の黒頭の栄治郎型が出ていた。国恵志堂は敦夫の手絡の栄治郎型は持っていたが、この黒頭は同じ大きさでもあり、昨夜の源吉同様ペアで持ちたいと思い入札した。運よく入手することが出来たので紹介したと思う。田中敦夫は昭和31年に源吉に弟子入りし、昭和33年からこけしも作っている。従って、その当時源吉が作っていたこの黒頭の栄治郎型も作ったのであろう。口絵写真はその表情である。

Atuo_kuro_eijiro_hikaku

こちらが、田中敦夫の栄治郎型2種である。大きさは5寸。右の手絡の方は頭頂部の黒髪の様式が源吉の栄治郎型とは少し異なるが、左の黒頭型は昨夜の源吉の黒頭型をそのまま小さくしたようにそっくりである。

Atuo_kuro_eijiro_hikaku_yoko

この2本を横から見るとこのような感じ。小寸のためか、胴下部には蕾は描かれていない。

Atuo_kuro_eijiro_syomei

こちらは、2本の胴底の署名。共に蔵王」の「蔵」が楷書体なので、昭和34,5年頃と推測される。それ以降は「蔵」が草書体になる。なお、敦夫の栄治郎型はこの後も亡くなるまで継続して作られるのだが、敦夫自身の個性が強くなり、黒頭のものも見かけなくなってしまう。

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