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第325夜:今年最後の鳴子詣で

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昨27日、今年最後の鳴子詣でを日帰りで行ってきた。大沼秀則さんに頼んでいた大正期誓写しこけしの確認と高橋正吾、大沼秀雄の両長老工人への年末の挨拶のためである。古川辺りまでは陽も差して好天であったが、陸羽東線に乗り換えて鳴子に近づくにつれて雲が多くなり、鳴子に着いた時には小雪が舞う程になっていた。10月に訪れた時には紅葉見物に来ていた中国人観光客で一杯だった鳴子温泉駅も元の静けさを取り戻していた。秀雄さんは病院に行ったとのことで不在、その分正吾さん宅で長居をしてしまった。降り出した雪は一段と激しくなり、正吾さん宅を辞す時には上野々のスキー場は白銀の世界に変っていた。口絵写真は秀則さんが作ってくれた大正期誓写しの表情である。

12月に入って何気なくKokeshi wikiを見ていたら、大沼秀則さんの項に大正期誓型のこけしが載っていた。これは今年6月に友の会の談話会で鳴子を訪れた折りに、秀則さんにお願いしたこけしではないかと思い、秀則さんに連絡したところ出来ているとのことで急遽、今年5回目の鳴子詣でが決まった。

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こちらの左2本がそのこけしで「原」は第17夜第18夜で紹介。右のこけしは以前から作っている誓型のこけし。大正期誓型は初めて作ったものだがなかなか出来映えで先ずは満足のいくものであった。秀則さんの近作は眼点が大きく目尻が下がり気味の可愛いこけしであるが、その名残はあるものの、姿かたち・胴模様が異なるとやはり受ける印象は大分違ってくる。武俊さんから分けて貰ったという鮮やかな緑の染料を使ったことも効果的であったようだ。

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秀則さん、以前は冬場は除雪作業に従事していて忙しかったそうだが、今はこけしに専念できるようになったとのことで、こけし作りにも力を入れてくることが期待でき、楽しみでもある。

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次いで雪の中を秀顯さん宅へ。お父さんの秀雄さんが病院に行っているとのことで写真を撮れなかったのが残念。秀顯さんと暫く話をした後、正吾さん宅へ送って貰う。正吾さん宅前の上野々のスキー場にはかなり雪が積もり始めていた。

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先日(20日)、89歳を迎えられたばかりの正吾さん。まだまだお元気で、古作の復元等こけし作りにも意欲満々。持参の乗太郎小品を見て貰う。筆に力が入らなくなったら、描彩の筆を終うだろうとのことで、正吾さんの枯れた味わいの作品を見るのは難しいのかも知れない。来年も瑞々しい筆致のこけしを期待したい。

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コメント

秀則さんの誓古型、良い出来ですね。久々に行こうかな♪

しょ〜じさん
お久し振りです。
早々にコメント頂き、ありがとうございます。
ぜひ、行って激励してあげて下さい。
秀則さん、まだまだ良いこけしを作ると思います!

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