« 第319夜:友の会12月例会(H30) | トップページ | 第321夜:黒頭の栄治郎型(敦夫) »

第320夜:黒頭の栄治郎型(源吉)

Genkiti_kuro_eijiro_kao

色々な工人の栄治郎型を精力的に集めていた頃、祐天寺にあった「つどい」民芸店で斎藤源吉の栄治郎型を見つけた。未だ持っていない源吉の作であり、かなり心が動いたが、黒頭が気になって手に入れなかった。その後、源吉の手絡模様の栄治郎型が手に入ると、今度は黒頭のものが欲しくなり、2年ほど前に楽語舎で求めた。この黒頭の栄治郎型は岡崎幾雄さんも作っており、その製作の経緯が知りたくなったが、未だに確認はしていない。今夜は源吉の黒頭栄治郎型を見てみよう。口絵写真はその表情である。

Genkiti_kuro_eijiro_hikaku

黒頭の栄治郎型と通常の手絡の栄治郎型を並べてみた。大きさは8寸5分で、右の手絡栄治郎型は74歳の署名があり、昭和33年の作である。左の黒頭の栄治郎型には年齢の署名はないが、木地形態・描彩など全体の雰囲気から、右とそれほど離れていない時期に作られたものと思われる。源吉の栄治郎型は昭和31年から作られているようだが、当初は「原」に倣った手絡の栄治郎型であったと思われる。源吉自身の型には黒頭と手絡があるが、黒頭の方が主流だったと思われるので、この栄治郎型でも黒頭のものを作ったのであろう。

Genkiti_kuro_eijiro_hikaku_yoko

こちらは、上記2本を横から見たところである。この2本では頭部の描彩のほか、胴模様でも2つの蕾の位置が異なるなど、細部では違いが見られる。

« 第319夜:友の会12月例会(H30) | トップページ | 第321夜:黒頭の栄治郎型(敦夫) »

蔵王系」カテゴリの記事

写し」カテゴリの記事

全て」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 第320夜:黒頭の栄治郎型(源吉):

« 第319夜:友の会12月例会(H30) | トップページ | 第321夜:黒頭の栄治郎型(敦夫) »

最近のトラックバック

2023年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ