第329夜:松田家三代の幸八型(大弘)
「てのひらのえんぎもの」原画展が開催されているOPAギャラリーの隣のOPAショップでは、鳴子の松田大弘さんのこけしが展示・販売されており、幸八型のこけし(大小2本)を入手してきた。松田家は木地初代の初見から、三夫-忠雄-大弘と四代続いているのだが、三夫の幸八型は見た事がないので、タイトルでは「三代」とした。大弘さんは平成29年から本格的にこけしを作り始めた新進工人であるが、自身の松田家が属する幸八系列の各種こけしを精力的に作っている。Kokeshi wikiに見られるように、当初のこけしは伝統を引き継ぎながらも今風の個性的な作風であったが、昨年からは幸八系列の古作の趣を上手く再現したこけしを作るようになった。今回展示されていた幸八型も非常に良い出来であった。口絵写真は幸八型(大)の表情である。
こちらが今年最初に入手したこけし(幸八型)2本である。大きさは左のロクロ線模様が6寸4分、右のたちこが3寸5分である。米浪氏蔵の幸八こけしの復元である。いずれもロー引きはしていない。直胴の方はスマートな形態に赤と紫のロクロ線が木地に滲んで非常に良い趣になっている。頭はかなり下膨れになっており、「原」よりは大らかな表情になっている。たちこの方は首の部分に段を付けており、勘治一家のたちこに似た形態となっている。胴の葉は紫で描いている。
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