第359夜:こけし談話会旅行(R1.5月 弥治郎)2日目
今回の談話会旅行の2日目、他のメンバーの多くは弥治郎や遠刈田に向かったが、国恵は今年最初の鳴子参りに出掛けた。先ずは、鳴子でも最長老の一人となった大沼秀雄さんに挨拶し、秀顯さんの車で正吾さん宅へ。秀雄さんはこけし作りを止めてしまったが、同学年の正吾さんはまだまだこけし作りに励んでいる。嬉しい事だ。持参した正吾さんの昭和20年代のこけしを見ながら昔話を伺う。正吾さん宅を辞して上野々からの坂道を下って上鳴子の松田工房に向かう。日曜日の昼過ぎであるが街の中心街にも観光客の姿は見当たらない。昨年の紅葉時に来た時には鳴子駅から溢れんばかりに中国人の観光客が居たのだが…。平時の観光客の誘致は難しいらしい。松田工房で大弘さんと対面。近作の話を伺った後、工房を案内してもらい、持参した庸吉、民之助を見てもらい、幸八系列のこけしの話に花が咲く。こけし製作の依頼をして、久し振りに鳴子峡に向かう。半世紀以上も前に最初に訪れて以来、度々散策した川沿いの遊歩道は落石の危険から今は通れなくなっていた。口絵写真は正吾作、深澤コレクションの作者不明こけしの表情である。
大沼秀顯さんと久し振りにお会いした秀雄さん(右)。今は週に2回、デイケアに出掛けているとのことであった。
高橋正吾さん。昭和20~30年代の昔話を聞くのはこの上もなく楽しいひと時である。
深沢コレクションの作者不詳こけしの写し(左7寸5分、右3寸9分)。正吾さんならではの味わいのあるこけしに仕上がっている。
松田大弘さん。工房にて…。特に指定が無い場合は、先ず頭を挽いて、それに合わせて胴を挽くのだそうだ。
お店に置いてある大弘さんの作品。幸八系列の庸吉、民之助、初見型のこけし。
今回入手したこけし。左は庸吉型。前日に描き終えた最新作で大きさは8寸5分。令和の庸吉型ということで、胴に反りを入れシャープな形態になっている。右は初見型。大きさは6寸5分。顔の上半分に集中した面描が可憐で愛らしい。正円に近い小さめな胴の正面菊も良くマッチしている。最近はこの小さめの瞳が気に入っているようだ。今後の作行きの変化が楽しみである。
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