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2019年11月

第397夜:豆こけしをお供に蟹ツアー

1911kani_shirasagi 27日から昨28日まで、北陸・加賀温泉郷のやまなか温泉に行ってきた。一番のお目当ては今月7日から解禁になったずわい蟹を食すること。次いで石川県の紅葉の名所「鶴仙渓」で散策すること。蟹と紅葉の両方を楽しめるのは11月中旬から下旬の極く短い期間しかないのである。更に、福井県の永平寺まで足を延ばしてきた。国恵志堂の旅ということで、先日入手した豆こけしをお供に持参した。そしてこの旅では新たな発見もあった。やまなか温泉にある東山神社の御祭神が何と惟髙親王であったのである。やまなか温泉は山中塗という漆器でも有名であり、木地挽きという共通点もあった訳だ。口絵写真は、宿の前の紅葉した枝の上で出迎えてくれた白鷺である。

 

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第396夜:友の会11月例会(R1年)

1911reikai_tatuo 去る24日(日)東京こけし友の会の11月例会があった。先月の例会は高円寺フェスと重なったためか40人台の参加者と少し寂しかったが、今月は直ぐ近くの書肆「ひやね」で山河之響の会のイベントがあったこともあり60人の参加者と賑やかな例会となった。冒頭、会長から21日に放送のあった「所さん!大変ですよ」の話があり、例会は始まった。お土産こけしは木地山系の佐藤達雄さんで4種類。ギャラリーは江口幹事から「木の節」をテーマにした興味深い話があった。新品こけしは7工人、入札・抽選にも面白い作品が並んだ。第二部は、橋本正明氏、鈴木副会長に岩附工人のトリオで土湯系湊屋系列のこけしを俯瞰した楽しくも勉強になる話があり、最後にジャンケン大会を行って散会となった。口絵写真は筆者が頂いた達雄工人の治一型お土産こけしである。

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第395夜:またまた希三…

Kizo_mutu_kao 先日、ヤフオクに「鳴子系不明こけし」が出品されていた。一見した感じでは岡崎家(斎、斉司)のこけしかとも思われたが、描彩の細部を比較して、希三のこけしではと目星を付けた。署名などは無いが、胴底には「参考品」という鉛筆書きと「陸奥売店」の紫ゴム印が押されている。戦前作と思われるが、表情は所蔵の希三とは趣がやや異なる。そうなると、どうしても手元で確認したく入札に参加して、何とか入手することが出来た。今夜はそのこけしを紹介したいと思う、口絵写真はその表情である。

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第394夜:再び武寛…

Takehiro_syaku_kao 大滝武寛のこけしを知らなかった訳ではないが、関心を持ったのは大阪こけし教室の機関紙「こけし山河」で高橋正吾さんが武寛型を作っているのを知ってからである。武寛のこけしは胴下部に緑のロクロ線をぼかして描くのが特徴で、その木地下は鳴子の「高亀」で作っていたという話は友の会でも話題となり承知していた。そんな折、今年の初め、ヤフオクに武寛のこけしが出品され入手することが出来た。既に作っているのならということで、その武寛こけしを正吾さんに預けて写しを作って貰ったことは第364夜365夜で紹介した。その武寛こけしが再びヤフオクに出品された。今回は、えじこと尺物が別々にである。その内の尺物を入手出来たので紹介したい。口絵写真はその表情である。

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第393夜:こけし談話会(小幡一家)

Obata_kutie 昨10日(日)は東京こけし友の会のこけし談話会があった。天皇陛下の即位パレードと重なり、開始の午後1時半での参加者は9名であったが、その後、土湯系工人の岩附義正さんを始め若手の参加もあって13名となった。今回のテーマである「小幡一家のこけし」は筆者にとっては縁遠い工人であり、所蔵するこけしも皆無であった。そのため、今回は勉強のための参加であったが、結局よく分からないという結果であった、しかし、小幡一家の古いこけしの良さ・魅力は十分に感じることができ、今後機会があれば入手したいと思った。口絵写真は、小幡一家のこけし群像の一部である。

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第392夜:落穂ひろい(朝倉光洋)

Koyo_eiji_kao 遠刈田の朝倉光洋さんが亡くなってから2年以上が経った。人生100年時代と言われる昨今、71歳での他界は少々早過ぎたと思う。光洋さんは営業に熱心で、デパートでの実演・即売によく上京していたので、何回かお会いしお話も伺った。こけし以外にも木地玩具等、色々なものを作っていたが、こけしはちょっとクセのある本人型が多く、いつも気に入ったものが無かった。「腕が良いのだから、もっと良いものを作って」と言うと「今度来るときには作ってきます」と言っていたが実現しないままに亡くなってしまった。先日のヤフオクに光洋作のこけしが2本組で出ていた。1本は直治型と分かったが、もう1本はお父さんの英次作かと見間違えるほどの作であった。これは欲しいものだと思って入札に参加したが人気が無く、応札者2名でワンコイン+アルファで国恵志堂にやってきた。今夜はそのこけしを紹介したい。口絵写真は、その表情である。

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第391夜:寅蔵と正吾さん(2)

Syogo_torazo_atama 11月2日、正吾さんから荷物が届いた。友の会旅行の帰途、鳴子に寄って寅蔵の写しをお願いしたのは10月7日のこと。それから一か月も経たない内に作ってくれたことになる。自身が日頃作っているこけしならいざ知らず、写しは木地形態から描彩まで1から作り上げることになる。しかも正吾さんは来月、卒寿(90歳)を迎えるのである。いつもいつも面倒なお願いをしているのに、快く作って頂ける正吾さんには、只々感謝あるのみである。正吾さんの古作の型を残そうという気持ちは強く、最近では儀一郎や武寛の写し迄、その製作範囲は鳴子本流の周辺にまで広がっている。さて、今夜は昨夜紹介した寅蔵の写しである。口絵写真はその上から見た表情である。

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第390夜:寅蔵と正吾さん

Torazo_atama 友の会旅行の帰りに鳴子に寄ったのは、正吾さんに高橋寅蔵の写しを作って貰うことも大きな理由であった。正吾さんが寅蔵の写しを作っているのを知ったのは昨年の4月に鳴子を訪ねた時であり、その時に出来ていた寅蔵写しを2本入手した。雄四郎と同じく寅蔵の残るこけしも稀品であり、これまでに入手できる機会がなかった訳ではないが、金額的に折り合いが付かなかった。そんな寅蔵のこけしがふとしたことから国恵志堂のコレクションに加わったのは最近のこと。正吾さんにその写しを作って貰うことが現実になったのである。さて、今夜はその寅蔵のこけしを紹介したいと思う。口絵写真は、その寅蔵こけしの表情である。

 

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