第393夜:こけし談話会(小幡一家)
昨10日(日)は東京こけし友の会のこけし談話会があった。天皇陛下の即位パレードと重なり、開始の午後1時半での参加者は9名であったが、その後、土湯系工人の岩附義正さんを始め若手の参加もあって13名となった。今回のテーマである「小幡一家のこけし」は筆者にとっては縁遠い工人であり、所蔵するこけしも皆無であった。そのため、今回は勉強のための参加であったが、結局よく分からないという結果であった、しかし、小幡一家の古いこけしの良さ・魅力は十分に感じることができ、今後機会があれば入手したいと思った。口絵写真は、小幡一家のこけし群像の一部である。
写真(上)は会場の様子。参加者はこけしを前にして解説の資料を見ている。写真(下)は担当幹事の鈴木氏が解説をしている。
先ずは小幡一家のこけし工人の整理をしておこう。小幡家の祖と言われる小幡末松は明治7年の生まれで、阿部熊治郎(治助・新次郎の父)の弟で、木地は熊治郎から習った。明治31年に小幡家の婿養子となり、福島で木地業を開業した。5人の息子のうち、長男福松、三男徳松、五男秀松がこけし工人として知られている。福松の長女初子と長男敏夫もこけしをつくる。こけしは一家の共同作業で作られたものが多く、福松名義で広まっている。今回持ち寄られた小幡一家のこけしは多かったが、その判別はなかなかに難しいものであった。
こちらの5本は一家の初期のものと思われる5本で福松名義。右は徳松描彩か。
左の小寸2本。福松名義の初期(大正期~昭和7年)と思われる。描彩は秀松か。
福松名義こけしの中期(昭和8年~23年頃)と思われるもの。
福松名義こけしの後期(昭和24年頃~42年)と思われるもの。
初子のこけし。
敏夫のこけし。右端は胴底に敏夫と書かれているが、左3点と作風が違うので別人作か?
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